心配 4 ページ4
その夜、何とか、壮五が環を寝かせ、各々、考え事をしながら布団に入った。
早朝、目が覚めてしまい、台所に行くと壮五がいた。
壮五 「三月さん。早いですね。」
三月 「目が覚めちゃって。壮五こそ、早いな。」
壮五 「僕も目が覚めちゃいまして、、、」
壮五の見ていたニュース番組は、やはりあのことを報じていた。
三月 「、、、」
壮五 「、、、もしも、本当に渚さんが巻き込まれていたらと思うと眠れなくて、、、」
三月 「壮五は、元々、知り合いだったんだもんな。」
壮五 「それもあるんですが、Aさん、相当ショックを受けてしまうと思って、、、体調を崩してしまうことが心配で、、、」
三月 「、、、」
壮五 「、、、それに、一織君の言う通り、如月家もAさんだけでは、やっていけないと思います。どちらかを辞めるしかなくなる。アイドルか如月家。」
三月 「、、、一応、九条にも連絡しとくか。」
壮五 「恐らく、九条さんなら気づいていると思います。昨日、Aさんを一織君がおんぶした時、Aさんの携帯が落ちたんですが何十件もメールや電話が入っていました。Aさんは、あの状態でしたからどれも気づいていませんでしたが。」
三月 「そっか。昨日は、撮影があって八乙女と一緒だったと聞いたから八乙女とかに聞いたんだろ。まぁ、心配だろうな、、、妹があんな状態じゃ、、、」
壮五 「あの九条さんが何十件もメールや電話を寄越すなんて相当ですよ。九条さんも気が気じゃないと思います。」
三月 「九条とAってさ、俺と一織みたいにすぐ近くにいる訳じゃないのに通じ合ってる感じがするんだよな。九条なんか、すぐにAの異変に気づくだろ？」
壮五 「確かにそうですね。何年も会っていなくて最近になってやっと会えた兄妹なのにずっとAさんの側にいたようにお兄さんしてますね。」
三月 「九条のあの目、Aを見ていると本当に天使みたいなんだよな。毒吐く時とは大違い。」
壮五 「ふふ。やはり特別なんですよね。どんな形であれ、妹ですから。」
三月 「ああ。特にAは、病気持ちだしな。余計に過保護になっちゃうだろうし。俺もAが妹だったら気が気でなくて寿命いくらあっても足りないと思うし。」
壮五 「Aさんも九条さんを本当に頼りにしていますよね。寝言でも九条さんの名前を言うことが多いですし。」
三月 「まぁ、渚さんは、外国に居るしAも寂しいんだろうな。」
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作者名：Mina | 作成日時：2020年12月31日 2時
