消えた記憶 1 ページ27
楽 「、、、まぁ、ドラマの変更は言われてないし、元気なんじゃないか？」
天 「、、、でも、僕に電話をくれるって言ってたんだ。」
楽 「、、、まっ、明日会えるんだし。そんな心配すんなよ。」
しかし、その日の夜、ドラマの撮影を延期すると言う連絡が入った。
僕と楽は、龍の家に泊まっていて皆でその連絡を聞いた。
天 「、、、電話してみる。」
楽 「おう。そうしろ。」
僕がAに電話すると裕太さんが電話に出た。
裕太 「はい。」
天 「あっ、裕太さん。A、大丈夫ですか？」
裕太 「、、、ええ。体調は、落ち着いてきています。」
天 「良かった、、、ドラマの撮影が延期になったって聞いたんだけど、まだ、外には出られそうにないってことですか？」
裕太 「あっ、、、その、、、」
天 「、、、何かありましたか？」
僕は、その後すぐに電話を切り、走って病院に向かった。
龍之介 「えっ、ちょっ、天！」
楽 「どうしたんだ、、、」
二人も僕の後ろを追い掛けてついてきた。
病院の前につくと翔さんがいた。
翔さんは、僕らを病室に案内してくれた。
天 「A！」
病室には、医者とA、渚さんと裕太さんがいた。
『、、、』
渚 「天君たち、座って。ちょっとみてもらってるから。」
医者 「、、、脳が混乱しているのだと思われます。落ち着けばだんだん、思い出してくるかと。」
渚 「、、、そうですか。ありがとうございます。」
楽 「、、、脳が混乱？手術でか？」
渚 「、、、うん。一昨日、目を覚ましてやっと話せるようになったんだけど何も分からないって、、、」
天 「、、、渚さんのこともですか？」
渚 「、、、うん。」
天 「、、、」
僕は、Aの隣に座ってAの手を握った。
Aは、僕のことを忘れてしまっていて怯えているようだった。
天 「、、、怖がらないで。僕は、天。Aの兄。」
『、、、私には、お兄ちゃんが二人いるの？』
天 「ちょっと複雑なんだけど、Aには、お兄ちゃんが三人居るよ。それで、こっちは、楽。で、龍。」
楽 「よろしくな。」
龍之介 「よろしく。」
天 「手術は、成功なんですか？」
渚 「うん。体の方は、落ち着いてる。足の方は、まだなんだけどね。」
天 「A、良く頑張ったね。偉いよ。」
僕がAの頭を撫でるとAは、子供のように無邪気に笑った。
天 「、、、ふふ。やっぱり似てるな、、、」
『、、、ん？誰に？』
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作者名：Mina | 作成日時：2020年12月31日 2時
