【6】 ページ8
一心不乱にカールさんから距離をとり、少し落ち着きを取り戻した。
『ハンターからもサバイバーからも逃げなきゃいけないってどういうことよ…』
あの人社交恐怖だなんだ言ってたけど全然そんなことないじゃないか、バリバリ私と社交してたんだが??!
『もう!!イライが早く来ないから!』
イライに苛立ちを覚えながら解読をしていると、いつの間にかハンターのターゲットが変わりイライがチェイスしているようだった。それなら私と合流できなかったのも致し方ないのかもしれない。
が、私は怒っている。
それからというもの、サベダーさんとイライのおかげで4通電することができ無事4逃げすることができた。
ゲーム終了後カールさんに会いたくないと強く願いつつホールへ戻っていると、どうやら彼は既に自室に帰っていたみたいだ。
「Aっ!大丈夫だったかい??酷いことはされてないかい?」
焦った様子でイライがこちらに駆けつける。それを見て私はとても安心してしまい涙が込み上げてきた。
『……』
「あわわわ!だ、え?!大丈夫かい??酷いことされたんだね?!」
下を俯きながらコクンと頷くと、イライは苦い顔をした。というか、イライは何故私のことをここまで気をかけてくれるのだろうか?
「ごめん、僕が不甲斐ないせいで」
『ううん、全然大丈夫だよ。むしろこんなに気をかけてくれてありがとう』
そう言いながら部屋へ着く。私が扉を開いたついでに彼を部屋へ促した。
一息つこうと思いお茶とお茶菓子を用意しているとポッポちゃんが私の肩まで飛んできた。ポッポちゃんもお茶したいのかな??
『流石占い師さん、未来予知ができるんだね』
「未来予知と言えばそうなんだけど、違うと言えば違うかなあ」
えへへと言いながら人差し指で頬をかく
『ふーん。じゃあこのゲームで私がどんな目にあったのか知ってるのね?』
するとヘラリと笑っていたイライの笑顔が突然崩れて無表情になる。
『えっ?…なんか地雷踏んだ感じ?』
「あぁ、知ってるさ。だから言ったんだ、僕と一緒に行動しようって」
『あ、え?そういうことだったの?』
「そうだよ」
イライの目にふざけている様子はなく、真剣な眼差しが私を貫く。
「いいかい。君のためだ。よく聞くんだよ」
________________
「イソップくんに近づきすぎちゃダメだ。君の未来が危ない。」
99人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こなつ(プロフ) - すごく面白いです!ノートンも推してるので絡ませてくれて嬉しいです…(>_<)❤️更新楽しみにしてます! (2022年8月19日 17時) (レス) @page14 id: 69f5122ea8 (このIDを非表示/違反報告)
茶碗(プロフ) - 社畜那須さん» ありがとうございます( ; ; ) (2022年3月8日 1時) (レス) @page14 id: ef931e52a4 (このIDを非表示/違反報告)
社畜那須 - めっちゃ面白いです!! (2022年1月18日 5時) (レス) @page13 id: 29eaa28498 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茶碗 | 作成日時:2021年11月25日 1時