潔の兄はエゴいのか

覚悟 ページ11

千葉県の体育館で大人たちがバレーボールの試合を行なっているとのことで、見に行くことにした。


そこまで近いわけではないが、結構好きなチームがそこで試合をするようなので見に行く。


千葉につき、体育館まで行くともう試合は始まっていた。


リベロがふわっとボールをあげ、セッターがそれを受けて柔らかいボールをあげる。スパイカーがそのボールを力強く回転をつけてうつ。


ドンッッという音が響く。


そんな単純なことだが、そのボールを美しく上げるために、打つために、どれほどどれほど努力したのだろうか。


そう考えてみるとバレーボールはとても美しく見えてくる。


努力と努力のぶつかり合い、もしかしたら才能かもしれない。また、そこまで努力していない奴が才能だけでやっているかもしれない。


それでも俺にはバレーボールが美しく見えた。


やはりバレーボールは面白い。


この試合で俺はそう再確認した。


俺はこれで生きていく。あわよくばこれで死にたい。


人生をバレーボールボールに捧げようと誓った。


さて、バレーボールの試合が終わったわけだが、


俺は面白い試合を見たことへの昂りが抑えられなくて
公園で少しバレーボールの練習をして帰ろうと思う。


昂ってしまうことは予想してあったのでボールは持っている。


少しだけほんと少しだけだから、そう自分自身と約束して公園に入る。

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