5話 ページ6
ペ神side
ペ神
｢…そう言えば、まだ言ってなかったね｣
｢俺の名前は…｣
｢しんぺい神、みんなからはペ神って呼ばれてるよ｣
｢それで、君の名前は？｣
A
『A・ガズラズキです』
やけにハッキリとした口調で言った
だけど、なぜか違和感がある
先程まで、話していた彼女とは少し、違うような…
だが今は、関係ない
ペ神
｢Aちゃんだね、よろしく｣
A
『あ、よ、よろしくお願いします』
そう言った彼女の瞳には涙が浮かんでいて
それが…零れた
ペ神
｢え！ちょ！なんで！？俺なんか悪いこと言った！？｣
｢気に触ったのなら、謝るよ！ゴメン！だから、泣かないで！｣
え、いや、泣く要素あった！？
どうしよどうしよ、トントン早く来てー！
A
『ち、違うんです！』
『お恥ずかしながら、名前を呼ばれたのが嬉しくて…』
ペ神
｢！…そっか、呼ばれるのが嬉しいか…｣
｢これからは、たくさん呼んであげるからね｣
…あぁ、この子はやっぱり訳ありだ
名前を呼ばれるなんて当たり前だ
それだけで、泣くなんて普通に考えておかしい
彼女はどんな、問題を抱えているのだろう…
泣き止ませるために、彼女の頭を撫でると
それが逆効果だったようで、さらに泣き出してしまった
彼女は、なぜこんなにも、
嬉しそうに、寂しそうに涙を流すのだろう
ペ神
｢…もっと、泣いていいんだからね｣
｢俺は、Aちゃんの味方だから｣
今、俺に言えるのは、これくらいしかない
もっと彼女のことを知ってちゃんと、笑わせてあげたい
なかなか、泣き声が収まらない
どこまで、辛い環境の中に生きてきたんだろう
ペ神
｢よしよし、大丈夫大丈夫｣
そう言いながら、彼女を抱きしめる
この行動に、意味は無いかもしれない
だけど、彼女に俺が、頼れる相手であることを伝えたい
そのまま、数分間彼女を抱きしめ続ける
彼女の泣き声が収まってきた、その時
ｷﾞｷﾞｲ!ﾊﾞﾀﾝ!
ドアが開閉された
？？
｢あ…すまん、ペ神、遅くなっ…な、なに、してるん！？｣
あ、ようやく来たんだ
そう思いトントンの方に行こうとすると
ｷｭ…
服が、なにかに引っかかって
いるような感じがした
ふと、そちらを向くと、彼女が
俺の服を掴んでいた
彼女は、俯きで、表情は見えないが
先程と同様に少し、震えているのが分かった
まだ、少し恐怖心があるのか…
彼女が、掴んでいる布を優しくとり
トントンの、方に歩き出す
そして、声を掛ける
ペ神
｢遅かったね、トントン｣
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猫大好き - 下に同意、その終わり方ずるいよぉぉ。でもゆっくりでいいんで更新してくれると嬉しいです(ｳﾙｳﾙｳﾙｳﾙ) (2020年10月4日 18時) (
レス) id: 932515d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - っあ…その終わり方はずるい…めっちゃ気になる… (2020年6月28日 0時) (レス) id: 858eb4325f (このIDを非表示/違反報告)
シトラの旦那はうちだ←(プロフ) - え、好き。終わり方がずるい…！お気に入りにさせてもらいます！ (2020年5月17日 1時) (レス) id: 599c9ef14b (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ(プロフ) - 終わり方が凄すぎる！ ヤベェ無茶苦茶気になる！！ (2020年5月8日 22時) (レス) id: 9787ce5c48 (このIDを非表示/違反報告)
(名無し) - その終わり方はずるいってぇ…。 (2020年3月17日 6時) (レス) id: 9c647a20cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沿岸音羽(その2) | 作成日時：2020年3月6日 22時
