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9*sideJ ページ10

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「お疲れさまです!!」



部活が終わってから、速攻で着替えて部室を出る。



アイドルの早着替えより早いんじゃないかな←



18時半には校舎閉まっちゃうから、走って翔のいる教室へ向かう。




扉を開けると、窓際の席にフワフワなタオルの塊があった。




イヤな予感がして、翔のとこへ駆け寄った。




とんとん、と軽く肩を叩くと、ゆっくりと顔をあげた。




「潤兄…?終わったの?お疲れ様…。」



目は潤んでて、不自然に顔が赤い。



ほっぺに手を当てると、結構な熱が伝わってきた。




「熱高いな…。なんで俺に言わなかったの?」



こんな翔をずっと待たせてた自分に苛立って、ちょっと低いトーンになると、翔の肩がビクッと動いた。



「ごめんなさい…っ」



途端に、泣きそうな顔をして謝ってきて、ハッとした。



「違う違う、怒ってる訳じゃないよ?ただ、心配だから酷くなる前に言ってほしかっただけ…。ごめんな…?」



翔の目線にしゃがみ、安心するように頭を撫でた。


翔は昔いじめられてたことがあって、他人が苦手で、人の機嫌にとても敏感だ。


…悪いことしたな。



「俺こそ、ごめんね…っけほ…っ!けほっ、」



「咳も出てきてんじゃん…。早く帰んなきゃな…。」



翔の鞄を持って、タオルごと抱き上げた。



鍛えてるから、これくらい楽勝だ。




ふと、誰のタオルだろうと思って下の方を見ると、雅紀☆と書いてあった。



…さすが雅紀だな…。洗って明日お礼と一緒に返そ…。




部活帰りの人たちに会わないように、裏門から学校を出て、いつの間にか眠った翔を起こさないように、早足で家へと向かった。



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(`・З・´)(プロフ) - 遅くなったけど完結おめでとうございますー! (2016年11月3日 21時) (レス) id: 3ccc0bb564 (このIDを非表示/違反報告)
Merry(プロフ) - り〜ちゃんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!落ち着いたら、書くところを新しく設けてから書こうと思います!2つも見てくださってありがとうございます!これからもよろしくお願いします(*^-^*) (2016年10月15日 21時) (レス) id: 753f5a7036 (このIDを非表示/違反報告)
り〜ちゃん(プロフ) - お疲れさまでした!この作品が大好きだったので終わってしまうのは寂しいです泣 落ち着いたらまた書いてくださいませんか? 実は「山々の日常」も大好きので、これからも頑張って下さい!応援しています! (2016年10月15日 0時) (レス) id: 8eaabea45d (このIDを非表示/違反報告)
Merry(プロフ) - 明悟翔さん» ありがとー! (2016年10月14日 21時) (レス) id: 753f5a7036 (このIDを非表示/違反報告)
明悟翔(プロフ) - Merryさん» 完結おめでとう! (2016年10月14日 21時) (レス) id: f03950a839 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Merry | 作成日時:2016年9月21日 22時

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