【 まふまふ 】ぱらぼらあんてな【 歌い手 】

第1話 ページ2

「おはようございまーす」
「Aちゃーん、おはよ〜」



職場に着いて、いつも通り挨拶をした。
自分のデスクのにはいつも通り割と新しめのパソコンと数枚の書類が重なっていて。

今日もいつも通り仕事をして、
いつも通り帰ってお風呂に入って歯磨きをして寝る。


そして、いつも通り君とは連絡が取れないまま1日が終わる。
そろそろ慣れたし、もう諦めてるけど彼は忙しくて私と連絡を取る暇が残念ながらない。

それなら会いに行けばいいと思うかもしれないが、私の仕事もなかなか忙しくて。

今のプレゼンが通れば私は確実に出世できるのだ。
これさえ終わればちょっとは時間も出来るだろう。

だから、今頑張らなくちゃ。
彼だって、きっと、きっともうすぐ時間も空くだろうし。


そう言って、何年経っただろう。


前はまだ私が忙しくなかったけど、
彼の人気はどんどん急上昇でもう近付くとこも出来なくなった。

もし、誰かに見られて炎上でもしたら。

私は彼の過去を知っているから、
もしそうなってしまったらきっと彼は居場所が無くなってしまう。

だから、会えなくなった。


いいんだ。
彼だってきっと今幸せなはず。

たまーにでいいよ。私は。


でも、彼が、まふくんが幸せなら私は今のままでいい。


せっかく夢が叶ってるんだ。
それを邪魔するのは彼女の仕事じゃない。


だから、我慢、するよ。

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