スケート界の鬼才-2-

55 ページ5

朝2時



まだみんなが寝ている時間

ユーラチカの特訓が終わってからまだ数時間しか経ってない


でも、不思議と体は軽い

きっと今日から初めてスケートをするようでワクワクしてるのだろう

こんな気持ちで滑りに行くの久しぶりだ


ゆーとぴあかつきをこっそり出て自宅のリンクに向かう

リンクの周りを15周ジョギングして


バレエを1時間みっちり行う

ロシアでリリアに教えてもらってからは柔らかすぎと言われるほど高い柔軟性がある。

ビールマンが安定したのも、キャンドルスピンがだからようになったのもロシアに行ってからだ。

そして、自分の思うポーズを簡単に出来るようになった。

怪我を1度もすることなくここまで来れたのは運もあるけど、誰よりも柔らかいからなんだろうな



『やっぱりバレエは必要だね』




そしてリンクにたって何周か滑ってみる


ブレードが氷を削る音
リンクを照らす眩しい太陽
頬をかすめる冷たい風

すべてが心地いい









__________なんていい朝なんだ



朝日を浴びて滑りながら


小さな感動を感じていた。

56→←54

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す