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ヴィクトルside
『ヴィーチャ、あのさ明日からここで…1人で練習してもいいかな?」
Aの口からは出たのは予想外の言葉だった。
スケートリンクはみんながいるから来てるだけで、遊び相手がいないならリンクで練習したくないと言ってた君が、1人で練習したいだなんて…
けど、今回の真剣な目をからして、彼女にはちゃんと理由があって言ってるのだろう。
「どうしてだい?」
俺は彼女に優しく聞いた。
『今まではテーマを決めてから曲と振り付けを決めていたけど今回は逆。テーマが決まってないから自分に集中して曲のテーマを掴みたい。あと…』
「あと?」
『才能ありきでやってきた自分の演技に飽きてしまったの。才能に練習を重ねた最高に美しいプログラムを滑りたい。そのためにまず自分の納得のいく美しさに到達して、その上でヴィーチャにアドバイスをもらいたいんだ。』
確かにAはスケートに対してあまり深く考えたことはないのだろう
頭で想像したことができるというのはできるで終わりなのだ
想像以上の自分を探したいということか
自分の納得のいくスケート
俺が探しているものと似ている気がする
「うん。いいよ」
『ほんと?!』
「ただし、どういう練習をするのかちゃんと教えてね。オーバーワークは禁止だよ?それに、4回転は本番までだめ。それが守れるならいいよ。」
『ヴィーチャありがとう!』
て、条件ちゃんと聞いてる?
「A!クワドアクセル教えろよー!」
『おっけー!』
「え!Aちゃん、今ヴィクトルに4回転はだめって…『今は練習じゃないもーん!』」
はぁー
勇利のほうがよっぽど話を聞いているじゃないか!
「勇利、Aの言う通りでもあるから今日は見逃すよ」
勇利にそう言うと、温泉に入りたいから帰ると言った。
勇利もそうすると言って俺たち2人は15歳コンビを置いてAの家を出た。
4回転はやらないで欲しかったが、ユリオがいるからそう何回も跳ぶことはないだろう。
エレベータを降りて玄関に来たところで
これ懐かしかぁ〜と勇利が飾ってある写真を見て言った
写真にはまだ3歳くらいのAがリンクに立ってポーズをきめている写真だった。
あれ、このポーズ…
「そういえばヴィクトルはAちゃんが初めてリンクでジャンプしたのいつか聞いたことある?」
「いや聞いたことないな。勇利は知ってるのかい?」
そういうと勇利は、あれは僕がジュニアに上がった時だったな〜と話し始めた
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2019年9月20日 0時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろめろんぱん | 作成日時:2017年2月5日 23時