ハイウェイに乗る前に-YS ページ5
「ジョンウン。ホントに気をつけて帰ってね」
わざわざ靴に履き替えて、見送ってくれるA。
ウールの羽織ものを肩に引っ掛けている。
YS「寒いからここでいいよ^^」
「ん。イトゥクさんにもよろしくね」
YS「あ・・・A。俺がいない間。トゥギヒョンに何か言われた?」
「えっ?!」
外は暗いというのに―それでもわかるくらいAの顔が赤くなった。
なんでそこで。
恥ずかしそうな顔するんだよ。
「何かって・・・?」
YS「何か。ひどいこととか嫌なこととか。されてない・・・か?」
「ううん!ぜーんぜん!むしろ・・・」
YS「んーー?」
「私が。困らせちゃった、かも・・・」
YS「困らせた?」
「ちょっとね。相談・・・聞いてもらってた」
居心地悪そうにうつむくA。
トゥギヒョンは確かに俺なんかよりしっかり者の兄貴で。
弟たちの悩みとか相談とか、いつも親身になって聞いてくれる人で。
だけど今は、そんな頼れるヒョンが少し腹立たしかった。
今まではそういうのずっと俺の役目だったから―
なんだか。
ずっと可愛がっていた妹を、横からかっさらわれた気分だ。
YS「A。何か悩んでいるのか・・・?」
「ううんっ!大したことじゃない!!ホントだよ?!」
Aは狼狽しているのか、オーバーアクション気味に両手を振った。
俺には話してくれない、か。
そうだよな―今までっていっても、それも10年前の話だ。
YS「そうか。お前がそう言うならいいさ^^」
「うん・・・」
YS「引き留めて悪かった。もう中入れ?」
「ん。おやすみ、ジョンウン」
そう言って微笑むAの表情はどこか女っぽかった。
*
車を走らせた俺は、信号待ちにつかまったときに煙草を取り出した。
YS「・・・」
さっきまで隣にAがいたのを思い出して、なんとなく止めようかと思ったけど。
やっぱり1本だけ吸うことにした。
今日は酒も煙草もずっと我慢してたから、1本くらい別にいいよな。
煙を吸い込んで、ふーーっと深く吐き出す。
いつもの香りに包まれて。俺は少しホッとした。
そうだ音楽かけよう。
SJじゃないやつがいいな。
こうやって音楽を聞いていれば、余計な考えに呑まれることはないけど。
でも。
やっぱり隣にあいつがいてくれた方が良いかも、なんて。
俺はぼんやり思っていた。
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Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま 宿舎編、引っ張ってます…。るいこすたさん、このストーリーの登場人物たちの心情を汲み取ってくれててホントに嬉しいです!!実は実はさらっとしたセリフにも意味とかが残るように努力してます(^-^)感情移入しやすいってのも嬉しいな♪ (2012年11月23日 13時) (レス) id: b256902100 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま ミンくんいいですよね(^-^)/とか言いながら、私はなんだかんだでぎゅ様が2番目なのですが(笑)はい、何を隠そうギュイェカップルが大好きです(聞いてないですね)!! (2012年11月23日 13時) (レス) id: b256902100 (このIDを非表示/違反報告)
和美(プロフ) - あんにょ〜!いいですよ!!お気になさらいでください!私もイェソンの次に好きなのミンくんです!! (2012年11月20日 9時) (レス) id: 108f6b4293 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - たんこま☆さま あんにょ〜ん♪いつも応援ありがとです〜^^ホントじれったいですね!そろそろ次章に移らなきゃなのですが〜そのときはもう少し二人の距離を縮めたいかなぁ^^更新もじわじわですが(笑)気長にお待ちいただけると嬉しいです♪ (2012年11月19日 23時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま リコメ遅れました!いつもありがとうございます^^ようやく、宿舎のシーン・・・。いろいろ挟みすぎました。もうちょっとで次の章になってしまう^^;そしてやっぱりメンバー多いのは大変です〜>< (2012年11月19日 23時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年11月6日 22時