アイデンティティ-YS ページ32
「ねぇ、ジョンウン。気を悪くしないで聞いてね?」
YS「んーー」
今日の俺の話をずっと聞いてくれていたAが、口を開いた。
「私歌のことよくわからないから・・・えらそうに聞こえたらごめんね。
ジョンウン、もっと力抜いてさ。余計なこと考えずに歌ってみたらどうかな?」
YS「・・・」
「自分がイェソンだとか、SJだとか。そういうの一回取っ払ってみてさ。
もっとジョンウンとして歌うの」
YS「イェソンじゃない・・・俺?」
「うん^^」
そんなこと―考えてみたことが無かった。
SJになってからの俺は、ずっと「イェソン」だったんだ。
俺は壁に貼ってあるポスターを見つめた。
YS「イェソンじゃない俺は・・・俺じゃないんだ」
「ジョンウンは確かにイェソンなのかもしれないけど。それと同時に―ジョンウンでもあるんだよ^^」
YS「むずかしい・・・」
「むずかしくないよ。あなたっていう太い木があるとして。イェソンはその木の枝の一部に過ぎないの」
YS「・・・!」
「あまりイェソンであることにこだわらないでさ。もうちょっとジョンウンとして、その歌を見つめていいんじゃないかな」
ニッコリ笑うA。
イェソンじゃなくて、ジョンウンとしての俺・・・。
俺は―何かとても大事なことを彼女に教えられた気がして。
息が止まる思いだった。
「ジョンウン。その歌あきらめないでね?私もアルバム楽しみなんだから」
YS「ん・・・」
「私が『Reset』のジョンウンの声が好きっていうのはね」
YS「・・・」
「あの歌のジョンウンの声。イェソンより・・・今こうして話してるジョンウンに近い気がするからなんだよ?」
YS「・・・」
優しげな笑みを浮かべて窓の方を見ているA。
その表情がとてもきれいで女っぽくて。
目が―離せない。
「それに私昔から言ってたでしょ^^ジョンウンの歌声が世界で一番好きだって。
今でもそれはかわらな・・・」
俺はAの話をさえぎるように。
彼女の顔を両手で引き寄せて―その薄い口唇を自分の口唇でふさいだ。
それ以上・・・俺の声が好きって言うな。
じゃないと。
もうこれ以上―お前を妹や幼馴染みとして見れなくなってしまうんだ。
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Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま 宿舎編、引っ張ってます…。るいこすたさん、このストーリーの登場人物たちの心情を汲み取ってくれててホントに嬉しいです!!実は実はさらっとしたセリフにも意味とかが残るように努力してます(^-^)感情移入しやすいってのも嬉しいな♪ (2012年11月23日 13時) (レス) id: b256902100 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま ミンくんいいですよね(^-^)/とか言いながら、私はなんだかんだでぎゅ様が2番目なのですが(笑)はい、何を隠そうギュイェカップルが大好きです(聞いてないですね)!! (2012年11月23日 13時) (レス) id: b256902100 (このIDを非表示/違反報告)
和美(プロフ) - あんにょ〜!いいですよ!!お気になさらいでください!私もイェソンの次に好きなのミンくんです!! (2012年11月20日 9時) (レス) id: 108f6b4293 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - たんこま☆さま あんにょ〜ん♪いつも応援ありがとです〜^^ホントじれったいですね!そろそろ次章に移らなきゃなのですが〜そのときはもう少し二人の距離を縮めたいかなぁ^^更新もじわじわですが(笑)気長にお待ちいただけると嬉しいです♪ (2012年11月19日 23時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま リコメ遅れました!いつもありがとうございます^^ようやく、宿舎のシーン・・・。いろいろ挟みすぎました。もうちょっとで次の章になってしまう^^;そしてやっぱりメンバー多いのは大変です〜>< (2012年11月19日 23時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年11月6日 22時