You and me... vol.2

汚れ役-LT ページ25

はぁ、やれやれ。
面倒なことになっちゃったな・・・。


緊張感のある空間でのダンスの練習。
コミュニケーションは必要最低限。
そんなのはかどるわけないよな〜。


僕はまた休憩をはさんだ。
ずっと笑顔でいるのもしんどい。


別にｲｪｿﾝを刺激するつもりじゃなかったんだけど。
結果的に良くない空気にしてしまった。
弟たちも気まずそうに僕たちの様子を伺っていて・・・悪いなとは思うけど。
でもこういう汚れ役もリーダーの役目。


ｲｪｿﾝには―歌に関してだけは甘えて欲しくない。
なんてったってSJの「声帯」だからさ。


ここ何日かのアイツは、どこか弱気になっているというか、ナーバスなんだよな。
最近、僕を避けるようなとこもあるし。


もしかして、もしかしなくても・・・
僕―ｲｪｿﾝに警戒されてる？


だとしたら・・・Aのことだよなぁ。
最近けっこうしつこく、Aを呼べ呼べって焚きつけてたからな。


僕は鏡越しでｲｪｿﾝの様子を見た。
床に座り込んで、肩で息をしている。
その顔は・・・無表情そのもの。だけど余裕がないってのだけはわかる。


別にさ。
Aを取って食おうとも、お前から大事な幼馴染みを引き離そうとも思ってないのにな。


もしｲｪｿﾝが僕に対してそんな危機感を抱いているのだとしたら―
それはまぁ完全に誤解ではあるんだけど。
なんか、それはそれで面白い話だよな。
僕にもチャンスはあるって考えてもいいのかな？


少し可笑しくなって、僕は一人でくくっと笑った。
ｲｪｿﾝがスッと立ち上がる。


YS「俺、ちょっとだけ抜ける。外の空気吸いたい」

SM「あ・・・ｲｪｿﾝﾋｮﾝ」

LT「・・・」


ったく。
後姿も、余裕ないって感じだな。
ｲｪｿﾝが出て行くのを目で追っていた弟たちは、アイツがいなくなった途端「はぁ〜〜」と息を吐いていた。


EH「ﾄｩｷﾞﾋｮﾝ・・・この空気、俺たち耐えられないんだけど・・・」

LT「悪い悪い＾＾なぁｷｭﾋｮﾅ、ちょっとｲｪｿﾝの様子見に行ってやってくれ」

KH「僕がですかっ？！」

LT「歌に関してはさ。お前のが気持ちわかってやれるだろうから」

KH「う・・・わかりましたよ・・・」


ブラックマンネは重い腰を上げて、レッスン室から出て行った。
多分今のｲｪｿﾝには、ﾋｮﾝの僕よりも。
弟や妹に、力になってもらったほうが効くかもだからさ。

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