You and me... vol.2

お兄さん2 ページ16

自分から「来て」って言ったくせに。
こんなに早くｼﾞｮﾝｳﾝが時間をつくってくれるなんて思わなくって、私はなんとなく浮ついた気分だった。


組み立て式の棚をホームセンターで買ってきたのはいいんだけど・・・
こういうのさっぱりなんだよね。
おかげで本やちょっとした雑貨などを出すことができなくて、未だダンボールの中に封印されたままだ。


こんなことで忙しいｼﾞｮﾝｳﾝを頼るなんていけないって思ってはいた。
だけどつい私は―昔みたいに、ｼﾞｮﾝｳﾝ兄さんに甘えてしまったのだ。


日曜のお昼過ぎ、ｼﾞｮﾝｳﾝから1本電話があって。


YS「今、車停めたとこ。もう少ししたら行くからカギ開けといてくれるか？」


初めどういう意味かよくわからなかったんだけど。
それは、彼が芸能人だからってことにすぐ気付いた。
そういうことも気にしなきゃいけないなんて・・・ｼﾞｮﾝｳﾝはやっぱり芸能人なんだと思い知らされる。


ｼﾞｮﾝｳﾝに言われたとおり、玄関を開錠しておいた。
電話が来る前まで、アロマオイルを焚いてヨガをしていたところだったので
私はオイルポットとヨガマットをしまった。


ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ！


あ、来てくれた。
緊張・・・してるわけじゃないけど、やっぱり気分はふわふわしている私。


＊


YS「お、おい。なんて格好してるんだ・・・」


靴を脱いで、リビングにやって来たｼﾞｮﾝｳﾝが開口一番にそう言った。
口元に手を当てて、視線は所在なさげにさまよっている。


これ・・・ちゃんとしたヨガブランドのウェアなんだけど。
いつもヨガのクラスとかでも着ていくやつで。


機能的だけど、スポーツウェアとかに比べたら女性っぽいデザインで気に入ってるやつなんだけどな。
家でもヨガをやる私にとっては当たり前の格好のつもりなんだけど―


YS「上に何か着なさい」


だめだ。
ｼﾞｮﾝｳﾝ兄さんには、はしたない格好って取られたみたい・・・。
私は言うことを聞いて、カーディガンを取り出した。


YS「思ったより―物、ないな」


ｼﾞｮﾝｳﾝが立ったまま部屋を見回す。
私はコーヒーを淹れながら返事した。


「まだあんまり荷物出せてないんだよ。ほら・・・棚がないせいで」

YS「どれ・・・やってみるか。見せてみろ＾＾」


ｼﾞｮﾝｳﾝはすっかり芸能人だけど。
やっぱりこういうところは昔と変わらない。
優しいお兄さん。

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