You and me...

待ち合わせ ページ37

丁寧にお化粧を直した私は―
ｼﾞｮﾝｳﾝが指定してきた、地下鉄の出口にやってきた。


夕方だから通勤帰りの人たちでいっぱいだけど・・・こんなところで大丈夫なのかな？
そしてもうだいぶ暗くなったしちゃんと見つけられるかな？
そんなこと思っていたら。


YS「A＾＾」

「ぎゃーびっくりしたっ！」


私は飛び上がった。
そこには帽子とマスクで顔がほとんど見えないｼﾞｮﾝｳﾝがいたから。
私は胸に両手を当てて、はぁ〜と息をついた。


YS「お、驚かしたか？」

「驚いたよ〜！だってｼﾞｮﾝｳﾝ変質者みたいなんだもん＞＜」

YS「変質者・・・」

「ごめんごめん。変装、だよね？」

YS「ん。寒いだろ？早く店行こう＾＾」


確かにこんなところでわちゃわちゃしてたら、目立つよね。
大股で歩き出すｼﾞｮﾝｳﾝのあとを私は慌てて追った。


人通りの多いメインストリートを横に折れると、居酒屋や食堂などが連なるところに出た。


YS「あ、いたいた」

「ん？」


ｼﾞｮﾝｳﾝは、ビルの壁にもたれかかって立っていた男性に向かって手を上げた。
脚が長くてすらりとした男の人。
顔は・・・彼もマスクをしていてよくわからない。


YS「連れがいるんだ。いいよな？」

「うん、私は全然かまわないけど・・・」


そっか。別に二人きりじゃないのね。
いや、二人だからって何があるってわけじゃないけど・・・
なんとなく少しテンションが下がった私。


このｼﾞｮﾝｳﾝ兄さんに対しては―
色っぽいことは何も期待しちゃだめだめ。


YS「ごめん、ﾋｮﾝお待たせ」

LT「いいよー。そっちも無事合流できたみたいだし＾＾」

YS「待ってる間、バレなかった？」

LT「や、平気。酔っ払いのおじさんに絡まれたくらい(笑)」


楽しそうに笑いあっているｼﾞｮﾝｳﾝと知らない男の人。
知らないはず・・・なんだけど。
なんか声は聞いたことがあるような？


頭の中がはてながいっぱいの私を見て、この長身の男性は何も言わずに微笑んだ。
目だけしか見えないけど・・・なんか優しそうな雰囲気。


YS「悪い悪い。先、中入ろう。
ゆっくり落ち着いたらちゃんとAのこと紹介する＾＾」

「うん」


ｼﾞｮﾝｳﾝが私の肩に手を乗せて言った。
彼に促されるまま、ビルの中にあるお店に入った。


このあと私は―
今日一番のびっくりを味わうことになる。

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