You and me...

幼馴染みの強み ページ18

信じられない！ホンットに信じられない！
まさか・・・こんなところで会う？！


10年も会ってなかったのに―
できるなら会いたくないって思ってたくらいだったのに。
それを・・・こんな一人でご飯をがっついてたところに出くわすなんて〜！


せめて・・・もっと感動的な再会とかだったら良かったのに。
人生ホントにままならない。


とりあえず二人には座ってもらった。
私の向かいにｼﾞｮﾝｳﾝが座る。


すっかりかっこよくなってしまった私の幼馴染み。
当然だよね。
ｼﾞｮﾝｳﾝ、歌手になったんだもん。芸能人になったんだもん。
ヤバイ、ドキドキしてきた・・・。


なのにｼﾞｮﾝｳﾝときたら―あんまり驚いた様子も無くて。
どこかボンヤリしているというか〜表情から考えが読み取れない。


しかも。


YS「A。一人・・・なのか？」

「う、うん。今さっきこっちに着いたばかりなの」

YS「まさか・・・これから実家に帰る気か？」


な、なんかこの感じ。
昔悪いことをして、このお兄さんにたしなめられたときに似ているな。


「ん・・・んーー」


妙な懐かしさを思い出してしまって〜私は思わず曖昧な返事をしてしまった。
そんな私をジト目でｷﾑ兄弟が見つめている。


YS「A・・・今夜はどこに帰るんだ？」

「ん・・・まぁ、テキトーに？」

YS「ホテルか？それとも泊めてもらうあてはあるのか？」


や、やだ。この雰囲気・・・。
ｼﾞｮﾝｳﾝのこの目！私のことなんてすっかり見透かされていた。


「とりあえず一晩越せればいいわけだし〜どっかその辺でいいかなって・・・え、えへ♪」


最後に愛嬌を振りまいてみたけど、当然そんなものは通じなかった。


「ﾇﾅ〜〜冗談でしょ。今何時だと思ってるのさ」

YS「おい・・・水臭いな・・・。うちの実家に連絡くらいしろよ」

「いや、だってさ！着いたのも遅い時間だったし・・・そんな急に頼れないじゃない」


もちろん、ｼﾞｮﾝｳﾝの実家がｿｳﾙにあるというのは私も知っていた。
だけどｼﾞｮﾝｳﾝの家なんて・・・一番避けたかった場所なんだってば。


YS「帰るぞ」

「えっ、兄さん？」

YS「A、お前も来るんだ。言うこと聞きなさい」


スッと立ち上がったｼﾞｮﾝｳﾝ。


10年ぶりに会ったｼﾞｮﾝｳﾝは―
やっぱりお兄さんだったわけで。

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