複雑な兄心-YS ページ42
トゥギヒョンが席を立って、俺は深く息を吐いた。
なんとなく姿勢をくずす。
トゥギヒョンは―尊敬している兄貴だ。
SJのリーダーで。
仕事には実直かつ誠実で。
ファンにもスタッフにもいつも丁寧で。
重いものをいっぱい背負っているのに、笑顔は天使みたいで。
俺たちSJのメンバーはそんなトゥギヒョンが大好きで―
だからこそ・・・あんまり会わせたくなかったよなぁ。
A。SJのファンだって言ってたけど・・・
まさかトゥギヒョンのこと好きになってたりしてないよな?
いや。
そんなこと・・・俺が気にする資格なんて無い、んだけど。
「も、もぉ〜〜ジョンウン!びっくりするじゃん!まさかあのイトゥクさんが来るなんてさ><」
少し怒った顔で俺の体を押すA。
ようやくいつもの彼女になったって感じだ。
俺は少し安心して、小さく笑った。
ちっとも酔えないウーロン茶を一気に飲み干して。
やっぱり酒が飲めないのはつまらないと思ったとき。
「ジョンウン、はいこれ灰皿。確か吸うよね?」
YS「んーー。サンキュ^^」
Aがあまりに自然に灰皿を寄越すもんだから。
俺はついクセで1本煙草を取り出して、火を点けて。
そこでハッとした。
YS「って、こら!A!」
「は、はいっ!」
YS「お前、喘息持ちだろ?!何フツーに灰皿寄越してるんだ!」
Aの昔からの持病。
すっかり忘れて吸おうとする俺も俺だけど・・・。
俺は点けたばかりの煙草を灰皿に押し付けた。
「ああ〜もったいない・・・。別に煙草の煙くらい平気だよ?
大人になってからだいぶ症状、改善されたんだから」
YS「・・・」
「日本でも男の人、吸う人まだまだ多いしさ。
その人たちに、私喘息だから吸うななんて言えないでしょ?」
YS「・・・」
俺の前で。
他の男の話なんてするなよ。
「それにね。ヨガのおかげで私丈夫になったんだよ^^ホントだよ?」
YS「それでも。Aの前では・・・吸いたくない」
「ジョンウン・・・」
あーあ。
またぶっきらぼうな言い方になっちまった。
大人になって―昔と変わった彼女を受け入れられてない。
YS「・・・」
「ジョンウン・・・怒ってるの?」
YS「怒ってないよ・・・」
俺は隣のAから顔を逸らして。
座敷に置かれた彼女の手をぎゅっと握った。
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Mercury zero(プロフ) - ..yrs..さん» おお!まさか私の作品も見に来ていただけるとは!感激でございますっ><浮気ですか・・・それは是非とも兄さんに鞍替えしてほしいところですな(笑)しかし、私の書く残念兄さんじゃ無理くさそうですが;;このお話では〜一応後半でshow you the faithしてます(笑) (2013年4月26日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
..yrs..(プロフ) - 初めまして!いや、昨日コメント頂いて感動した者です(笑)まだ7話目ですがドキドキ!今後の2人の展開が楽しみ~^^常にイェソンに浮気してるウギペンなのでイェソンのお話大好物です~(笑)♪keep the faithいい言葉です☆ (2013年4月26日 15時) (レス) id: df1c68db7c (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま あんにょ〜ん♪コメありがとうございます!面白い打だなんて・・・恐縮です。小心者なので(笑)じわじわ更新ですが、キュンキュンとかドキドキとかお届けできたら嬉しいです^^こちらこそ今後も宜しくお願いしますね♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - na2Wookさま コメありがとうございます!キュンキュン!それこそが私がお届けしたいものなのですよ!そう言っていただけてホントに嬉しいです♪これからの更新の励みになります〜^^ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま きゃ〜〜!前作からとか!どうしよう、嬉しくて大変!ありがとうございます〜^^我ながら、このイェソン兄さんにはじれったくてイラついてますが(笑)引き続き見守っていただけると嬉しいです〜♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年10月26日 23時