変わらないもの-YS ページ24
すっかり遅い時間に、俺は宿舎に戻った。
共有スペースの明かりはついたままだが、誰も居なくて静かだった。
もっとも。
SJのメンバーは仕事が深夜に及ぶなんてのはざらだから、
みんながみんな寝静まっているなんて考えはしない。
俺の明日の仕事は朝からだから、風呂・・・入らないと。
いやでも、明日シャワーで済ますかな。
他愛もないことで迷っていた俺は、ふと気付いた。
今日1日感じていた、寒さが―
不思議と今はなんともなかった。
ほんの数時間前のAとの再会が、俺を高揚させていたのは間違いない。
さっき抱きしめたAの感触。
柔らかくていい匂いなんかしたりして。すっかり女って感じだった。
ああ、でも小さいのは相変わらずかもしれないな。
あの卒業式の日の夜、彼女を抱きしめたときと同じだ―。
YS「バカ。何を思い出してるんだ・・・」
いらないことまで思い出してしまった。
やっぱり風呂に入って・・・そのあと少し水でもかぶったほうがいいかもな。
俺は自分の部屋から寝巻きとバスタオルを取りに行った。
浴室に行こうとしたら、向こうからドアが開いた。
KH「あれ。イェソンヒョン、帰ってたんですか?」
キュヒョンだった。
ちょうど風呂から出たところみたいだ。全身が蒸気だっている。
YS「入ってたのか。ちょうどいいや、冷めないうちに俺も入る^^」
KH「あ〜少し焚きなおしたほうがいいかも。僕が入ったときすでにぬるくなってたんで」
YS「それはそれでまた、ちょうどいいさ^^」
KH「・・・は?」
キュヒョンが、訳がわからないって顔で俺を見た。
ちょっと頭冷やしたほうがいいってこと。
あとこのふわついた気分も、な。
*
YS「はぁ・・・」
湯船に浸かると思わず息が漏れた。
Aが・・・帰ってきた。韓国に。
YS「ちゃんと・・・話せた、な」
俺たち―もしまた会ったらきっとすごく気まずいんじゃないかって。
ずっとそう思っていたけど。
思ってたよりもスッと自然に。
幼馴染みの俺たちに戻れた気がした。
もしこれからこっちで、Aと顔を合わせる機会が増えても―
昔みたいに。兄妹みたいに。
お互い思いやっていけるよな?
俺が昔と変わらないって、笑ったA。
そういえばあの笑顔も。
昔と同じじゃなかったか?
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Mercury zero(プロフ) - ..yrs..さん» おお!まさか私の作品も見に来ていただけるとは!感激でございますっ><浮気ですか・・・それは是非とも兄さんに鞍替えしてほしいところですな(笑)しかし、私の書く残念兄さんじゃ無理くさそうですが;;このお話では〜一応後半でshow you the faithしてます(笑) (2013年4月26日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
..yrs..(プロフ) - 初めまして!いや、昨日コメント頂いて感動した者です(笑)まだ7話目ですがドキドキ!今後の2人の展開が楽しみ~^^常にイェソンに浮気してるウギペンなのでイェソンのお話大好物です~(笑)♪keep the faithいい言葉です☆ (2013年4月26日 15時) (レス) id: df1c68db7c (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 和美さま あんにょ〜ん♪コメありがとうございます!面白い打だなんて・・・恐縮です。小心者なので(笑)じわじわ更新ですが、キュンキュンとかドキドキとかお届けできたら嬉しいです^^こちらこそ今後も宜しくお願いしますね♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - na2Wookさま コメありがとうございます!キュンキュン!それこそが私がお届けしたいものなのですよ!そう言っていただけてホントに嬉しいです♪これからの更新の励みになります〜^^ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま きゃ〜〜!前作からとか!どうしよう、嬉しくて大変!ありがとうございます〜^^我ながら、このイェソン兄さんにはじれったくてイラついてますが(笑)引き続き見守っていただけると嬉しいです〜♪ (2012年11月6日 9時) (レス) id: ec9afe8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mercury zero | 作成日時:2012年10月26日 23時