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笑っていいとも! ページ6

ヤコブベーカリーの、イートインスペース。
その二人掛け用のテーブルの前。
カフェオレと。お皿にちょこん、と載った―メロンクロワッサン。


念願のメロンクロワッサンではあるけれど〜私が勝ち取ったものじゃない。
こんなところで偶然にも居合わせた―SJのキュヒョン。
その偶然にしたって大概というか、よくあることじゃないのに。
なぜかそのキュヒョンと・・・私はテーブルを挟んで向かい合っているわけで。


今年って〜何かの当たり年だったりする・・・?
仕事がきっかけではあるけれど、最近やけに。
こういう不思議な出会いや再会が多い気が・・・。


KH「Aさん?あ・・・もしかしてお腹減ってなかったですか?」

「あっ・・・いえいえ!そうじゃないんです!ただ・・・」


キュヒョンにAさんと名前を呼ばれながら。
こうして色々気にかけてもらえてる―この状況が。
今さらながらに、どうも現実味が湧いてこなくって。


「あの・・・本当にいいんでしょうか?こんな風にご一緒して」

KH「はい、もちろん。せっかく―買えたんで」


ブラックコーヒーに静かに口をつけているキュヒョン。
当然マスクは外している。


ほんのついさっき。
メロンクロワッサンのラストチャンスに、惜しくも届かなかった私。
それなのに〜ちょっと信じられないご縁からの。
おこぼれ的な―ダブルチャンス。


もしかして、落胆していたの顔に出すぎてた?
だとしたら、イイトシして恥ずかしすぎるんだけど・・・。
それをあまりに見かねたのか、このキュヒョンが「ここで一緒に食べましょう」って。


でも確か―


「このメロンクロワッサンも、メンバーの皆さんの分じゃ・・・」

KH「いいんですよ。2個だけあってもケンカになるだけです」

「えっ、ケンカ(笑)されるんですか」

KH「しますよ。あのケータリングの席での僕たち、覚えてませんか?」


しれっとした口調のキュヒョンの言葉に。
思わず大笑いしそうになって、私は両手で口元を押さえた。
覚えてないわけないね・・・あの人たち、やたらとわちゃわちゃしてた(笑)


KH「ともかく証拠隠滅すれば問題ありません。Aさんも共犯です(笑)」


いたずらっぽくこちらを見たキュヒョン。
あ・・・この子の笑った顔。なんか初めて見た気がするな。


共犯者になるのはちょっと心苦しいけど。
きっとこれはこの子なりの優しさ、だと思ったから。
メロンクロワッサン・・・ここは有難くいただきます!

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作者名:Mercury zero | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/mercuryzero/  
作成日時:2022年2月20日 14時

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