ひとつになれない不思議な惑星3 ページ30
「そういや君、今日はいつもと雰囲気が違うかい？恋人でもできたかな」
多分、何気なく放たれたであろうアレン先生の言葉に。
とりあえずはもうあまり考えないようにしようって思っていたことが。
嫌でも・・・思い出されてくる。
私はそろりと自分の首のあたりに片手を持って行っていた。
黒地のタートルネックのニットの首元。
色々見えるとまずいから・・・今日はこれにスーツのセットアップを重ねている。
うん、だから見えてるわけじゃないでしょ。
アレン先生にまさか〜昨夜のｼﾞｮﾝｳﾝくんにつけられた・・・が、見えるわけないはず！
先生ってば、あてずっぽでそう言ってるに決まってる！
だから。
「恋人ですかぁ？この仕事がそうなら、もう10年に及ぶパートナーですけどね＾＾」
よしっ、今のどぉ？！
内心慌てているのを一切見せず、きれいにかわした！
と思ったんだけど。
「ふ〜〜ん？まぁ、そういうことにしておこうか」
「へ・・・？」
「以前より美しさが増したかなって思ったけど、それも僕の気のせいだったってことで。
君、なんか慌ててるようだしね(笑)」
「あ・・・はは；」
あれ・・・？あんまりかわせてない・・・？
先生はセクハラ発言のつもりなんて全然無いんだろうけど。
恋人・・・恋人ねぇ。
もしホントにそうだったら〜誤魔化したりせず、正直に先生にも報告できたと思う。
でも彼との・・・ｼﾞｮﾝｳﾝくんとの昨夜のあれを。
そんなハッピーで素敵なものとして―どうしても落とし込めそうになく。
や、てか素敵なものどころか！
どう頑張っても世間的には良く思われないというか、不道徳というか。
あーーもう。やだやだやだ・・・。
自分の手に負えそうにない思考に支配されないように、頭をぶんっと振った。
幸いにも、昨夜の頭痛や胃痛はほとんど残っていなかった。
そういやあれ・・・お酒の飲みすぎのせいだと思ってたけども。
やっぱり牡蠣の食中毒にあてられてたんじゃないの・・・？
だから、私もｼﾞｮﾝｳﾝくんも〜あんなワケワカンナイ夜を過ごしてしまって・・・。
いやいや・・・ｼﾞｮﾝｳﾝくんは、ほとんど食べてなかったじゃん。牡蠣；
こういうところはしっかり覚えている自分にイライラしてくる。
っていうか。
「君、大丈夫かい？どうも今日はうわのそらのようだな」
で、ですよねぇぇ；；
もう深く考えないようにしないって思ってたのに。
A、アンタ仕事に集中しなさいよ！
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作者名：Mercury zero
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/mercuryzero/
作成日時：2019年11月11日 21時
