Tonight, tonight.

彼女の事情-YS ページ19

いよいよ本格的にバタバタとしてきた―会場内。
俺たちは出番が来るのを大人しく待つだけなんだが。
こうも周囲が忙しそうだと・・・こちらも落ち着かないもんで。


そんな俺たちは、これからどこで待機するのかと思いきや。
ステージに続く小階段に一番近い、丸テーブル。
そこが俺たちのためにわざわざあつらえられた席らしい。


てことは・・・ステージの他に。
俺たちもそのわけのわからんイベントに出席しなきゃいけないってことか？
仕事とはいえメンドくさい・・・な(笑)


うちのブラックマンネが。
ホテルの従業員に頼んで持って来させた、俺たちSJの人数分あるただの水のグラス。
まだ席にはつかずに、立ったままそれを口に含んで喉の渇きを潤してやったころ―


「Super Juniorの皆さん、お待たせしております。今から簡単にですが―本日行われます、イベントの打ち合わせをさせてください」

YS「お・・・」


さっきのラフな服装とはまるきりイメージの変わったA、が。
俺たちの前に立ったのだった。


＊


「・・・このように企業側のプレゼンと、質疑応答の時間を合わせまして約90分となります」

LT「ふんふん。この進行表とほぼ同じですね」

「はい。そちらが終わりましたら、皆さんのスペシャルステージになります。
司会者のアナウンスが入りますので―」

LT「僕たちはそれに従って、ステージに上がればいいんですね。わっかりました！」


フォーマルなスーツに身を固めたAが。
そんな服装だからか、かっちりとした口調で―だがそれは決して事務的でもないもので。
俺たちに・・・というよりかは、主にﾄｩｷﾞﾋｮﾝやマネージャーに説明を施している。


だが、わからないのは。


「ステージ後のバンケット―宴会なのですが。そちらは招待客のみのご参加となりまして・・・」

LT「ああ。それは、ね？僕たちが会場にいるわけにはいきませんね＾＾」

「皆さまには別室にて、ホテルよりケータリングサービスがございますので。
お食事はそちらをご利用ください」


裏方の仕事のようなものをやっていたかと思えば。
こうして進行そのものにも関わっているようで。


関係者だとは思っていたが―ここでの彼女の肩書き。
それが未だに掴めん。


聞いてみようにも。


「Aｵﾝﾆっ、時間が；」

「あっ・・・本日はご説明が遅れまして相済みませんでした。
もし何かございましたら、お声掛けください！」


そんなヒマすら彼女は無さそうだ。

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