相談役-YS ページ15
「アイツさ〜ホントにサイテーなんだよ？！」
YS「はぁ・・・」
酔ってるせいもあって、少し饒舌になってきた隣の女。
いつの間にか、俺がこの女の愚痴を聞いている―という流れになってきてしまった。
いや・・・先に声掛けたのは俺の方なんだが。
この展開もまともに考えたら少しおかしい気がする。
なんか。面倒なことになってきた。
「アイツ、本命の彼女いるくせにね。こうやってたまに私を呼び出しては―抱いたりもするんだよ？」
YS「ふぅん・・・」
俺はテキトーに相槌を打ちながら、何本目かの煙草に火を点けた。
この女も少し落ち着いてきたようだし―そろそろ話も切り上げて帰ろうかと思っていた頃に。
女の次に発せられた問いに、俺は余裕を奪われそうになる。
「ねぇ。男ってさ・・・なんだって好きでもない女とそういうことできちゃうわけ？」
女は、髪をかきあげながら俺の顔を覗き込んできた。
相変わらずふて腐れたような表情だが。
その瞳はやっぱり澄んでいて、真剣なまなざしだ。
YS「そういう男も―世の中にはいるってことだな」
彼女のそんな問いに、いたって真面目に返している自分がいて
そんな自分自身にうっかり笑いそうになった。
なにせ、それは紛うことなき事実であって。
ついさっき俺自身もそういうことをしてきたばかりなんだからな。
YS「そういうことが平気な男なんて。腐るほどいるさ」
「うわ・・・」
YS「だけどな。アンタら、別に付き合っているわけじゃないんだろ？
それなのに、そういうことを許しちまったのなら―アンタにも落ち度はあるよ」
「えっ？！」
YS「そんな簡単に体を許すような女を、男は本命だなんて思わない。
だって他所でもそういうことするんじゃないかって不安だろ？」
「あ・・・あ・・・」
ハッとした表情で、一度俺を凝視した女は。
すぐにガクッと肩を落としてうな垂れた。
少しキツイ言い方になってしまったな。
この二人のことなんて、何も知りやしないのに。
だけど可哀想だが―これも紛れもない事実だ。
「も〜なんでこうなっちゃったんだろ・・・。私はたださ。
アイツのことが好きで〜愛されたいだけなのに」
YS「・・・」
愛されたいだけ、か。
なんか・・・不器用な女。
両手で頭を抱えている女。
その左手にはまっているリングが、寂しそうに光った。
そして俺もなぜだかまた―
虚しさにも似た寂しさが、胸中を巡った。
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Mercury zero(プロフ) - あやさん» ホントに来てくれてるぅ〜嬉しいっ！いあしかし...キツイと思いまっせーｗｗ冬の兄さんはヘタレで残念。しかし多くの方々にご支持を頂きました。ありがたや〜ありがたや〜。あやさんも無理せずにねｗｗ (2013年12月24日 1時) (
レス) id: 6a9bdfd1d2 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - あんにょん！25日が終わるまでに読めるかなぁ！？まっでも兄さんworldにマッタリさせていただきます(^^) (2013年12月24日 1時) (レス) id: f889157a66 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - まこみんさま ぎゃー嬉しっ！気負わずに、でも楽しく読んでいただけるような作品をね。書いていけたらなぁ〜といつも思ってるんですが。どーにも文の量が多くなってしまって申し訳ないです〜＞＜新章立ち上げさせていただきました！良ければ遊びにきてくださいな♪ (2013年2月25日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - るいこすたさま 色んな兄さん書けるのが私もとても楽しいです！ｲｪｿﾝ兄さんって、何考えてるかよくわからない人なだけにとても書きやすい（笑）雑誌私も増える一方です＞＜日本での雑誌に加え、韓国でも重いのに何冊か購入してきましたよい・・・； (2013年2月25日 22時) (レス) id: 92a1792e3e (このIDを非表示/違反報告)
まこみん(プロフ) - 夜な夜な読みふけってました(*^^)細かい描写とか心情が分かりやすく読みやすいです。次章も早く見たいです！頑張ってくださいね！応援してます>_< (2013年2月25日 14時) (レス) id: 577dbd2bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mercury zero
| 作成日時：2013年2月5日 0時
