Candy Man vol.4

レベル5 ページ14

「ふわ〜〜疲れた・・・＞＜」

「お疲れさまでーす、Aｵﾝﾆ〜＾＾」


お昼休憩のために、引っ込んできたバックヤードで。
午前中の間に張りつめていたものが一気にゆるんで、私はヘナヘナと椅子に座り込んだ。


今日はこの時間までに、ジルさんに言われたとおり。
レジのマニュアルを教えてもらって〜
実際に何人かのお客さんの会計もやらせてもらっていた。


接客のお仕事は日本でも経験あったけど、こっちの国ではもちろん初めてだし。
それにレジの操作とかうんぬんの前に、言語のカベもね。
まだ無きにしもあらずで・・・やっぱりすごくキンチョーしたよ。


でも〜気のせいかな？
今日はアヨンちゃん含め、他の社員の人たちも接しやすくなった気がして。
仕事中もこまごまと、色んなことを教えてもらえたのだった。
昨日なんて・・・ここでの休憩すら針のむしろにいるぐらい、居心地悪かったのに。


そんなことを思ってたら、アヨンちゃんが私の心中を見透かしていたみたいに―


「ｵﾝﾆ、一発目の関門は見事クリアーですね。よく頑張りました〜拍手〜♪」

「え？それなーに？」

「気持ちが弱い人は、ジルｵﾝﾆのひと睨みで大抵は初日で辞めちゃうんです〜」

「そ、そうなんだ？！」

「だから私たちもメンドーなんで。出勤1日目の人には自己紹介なんてしませーん＾＾」


私が感じていた〜ちょっとした疑問の答えをくれたアヨンちゃんだけど。
そしてとっても可愛らしい笑顔なんだけど。
言ってることは・・・だいぶ怖い・・・よね；


背中にゾクリとしたものを覚えつつも。
私も・・・昨日は試されてたってことみたい。


でも、初日で辞めちゃうっていう人たちの気持ちもすごく理解できた。
私だって昨夜はいっぱい泣いて。
ｼﾞｮﾝｳﾝｵｯﾊﾟや、SJのｵｯﾊﾟたちがいなかったら―そうしてたかもしれなかったもん。
改めてｵｯﾊﾟたちには・・・感謝、だね。


今夜も、ｼﾞｮﾝｳﾝｵｯﾊﾟ帰ってくるかな？
そういえば、ｵｯﾊﾟには昨夜あれだけお世話になっておきながら
まともにお礼すら言ってなかった気がする。


ｵｯﾊﾟも・・・今日もきっとお仕事だろうけど。
帰ってくるといいなぁ。


こんな風に思うのって。
まるで、サトシお兄ちゃんと二人で暮らしていた数年前みたい。
私がリナさんと同じバイトをしていたころだね。


とりあえず、きちんとお礼を伝えるためにも。
まずはこの調子でしっかり最後まで。
私、今日を乗り切らなきゃ―！

くじけぬこころを手に入れた！→←クロサギ-KH

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す