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Colorful way.2-YS ページ26

キリンのビール・・・韓国でも有名、だな。
俺たちが昨夜、打ち上げの席で飲んだビールは。
日本のもうひとつ有名なビールメーカーのアサヒ、だったが。


どちらにしても日本のビールは、韓国製のものより強いイメージで。
昨日飲んだときもやたらとギュンギュンきて。
俺なんかはすぐに酔いがまわってしまった。


だけど、あの感覚も・・・まぁ。
夏ありきの、酒の楽しみ方なのかもしれない。
現に昨夜の酒はひどく美味かった。


そんなことを思い返しながら、俺たちは今。
Aにとっての―いや。俺にとっても、だが。
試練にも近い場所に向かっていて。


近付いてきた、な。
―水平線。


時間はもう・・・完全に夕方だった。
冬だったらとっくに暗くなっているころだ。


だけど。


「・・・」

YS「・・・」


どうやら到着したらしき―海。
Aと、沈黙のままに車を降りると。
このあたり一帯を、オレンジが埋め尽くしていた。


しかし、間違いなく海ではあるが。
俺たちの目の前には、金網が張り巡らされたバリケードと。
「遊泳・立ち入り禁止区域」とある、立て看板が置かれていた。
もちろん俺には読めてない、が。


海をすぐ目前にして。
浜には下りられなさそうな気配くらいは、そこからなんとなく感じていると。


「こっちです。ジョンウンさん」


Aが俺の手を取って―迷うことなく歩き出した。


横に巡らされたバリケードに沿って進んでゆくと。
やがてそれはコンクリート製の壁・・・というか。
防波堤に代わっていた。


そこに差し掛かって、するりと俺の手を離したAは―


「んっ!」

YS「!!」


自分より背の高い、そのコンクリートを。
器用に両手や足を引っ掛けながら、よじ登りだしたのだった。


お、おいマジか。
A・・・もし君が穿いてるのがスカートだったら。
見え・・・てるぞ;


だがスカートではないにしても、彼女が穿いてるショートパンツから伸びた―
むきだしの脚やらを妙な角度からつい・・・見上げてしまった。


だけど、そんな時間を長いこと許してくれるわけもなく。
あっという間に防波堤の高みに登りきったAは。


「・・・」

YS「ん・・・;」


上からスッと片手を俺に差し伸べて。
俺にもそうするよう、目で訴えていたのだった。


俺さ。こういうのも。
あと・・・高いところも。
実は苦手なんだけど、な。


でも・・・そうだな。
ここまで来たんだ。


きちんと最後まで―見届けに行こう。

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Mercury zero(プロフ) - ayaさん» オンニはすでにぎゅ様好きでしょーwwぎゅ様は...ホントは優しいよねぇ、ホワイトだよねぇ。わたひも大好きwwその調子で兄さんも応援してあげてね^^よーやくクライマックスだぜー! (2014年4月11日 20時) (レス) id: 6a9bdfd1d2 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury zero(プロフ) - 瞳子さん» 同じ書き手でもあるトーコさんにそう言っていただけると嬉しいです><フィクションではありながらもリアリティは追及したいと、この作品がまだ漠然としたイメージだったころからありました。私にしか伝えることができない兄さんの話であればなぁと^^ (2014年4月11日 20時) (レス) id: 6a9bdfd1d2 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 6章お疲れちゃん!!いよいよ、佳境だね~。しかし、ホントにぎゅったんは、ヒョン想いのイイ子だわ(о´∀`о)好きになりそー(笑)後ひと踏ん張り!!兄さんと「あたし」が、幸せになれますよーに、お願いしますよ(笑) (2014年4月8日 3時) (レス) id: 81aea6774b (このIDを非表示/違反報告)
瞳子(プロフ) - 今回のお話は何だかジーンと来たというか・・・こういう描写は変な話、経験された方じゃないと書けないところではあるかなと思いました。 ヒョクちゃん推しでしたが、兄さんとの空気感がとても良かったですぅ。 (2014年4月8日 2時) (レス) id: 5c0954decf (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 6章お疲れちゃん!!いよいよ、佳境だね~。しかし、ホントにぎゅったんは、ヒョン想いのイイ子だわ(о´∀`о)好きになりそー(笑)後ひと踏ん張り!!兄さんと「あたし」が、幸せになれますよーに、お願いしますよ(笑) (2014年4月8日 1時) (レス) id: 81aea6774b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mercury zero | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/mercuryzero/  
作成日時:2014年3月18日 0時

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