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見た夢のせいで嬉しいような悲しいような、もやもやとした気持ちを抱えながら登校する。
私は今日、彼のクラスメイトでいることが出来るのだろうか。
教室に入って挨拶をされた時、移動教室の時、昼休みにマナやロウと4人で話す時。
急に幼馴染になってしまったりしないだろうか。
そんな風に考えていたら、ぎゃはは、と汚い笑い声が聞こえて現実に引き戻される。
「おいお前、無視されてんじゃん！」
「いやいや、そんなことないって。だよな？後輩ちゃん」
「私…ですよね」
3人の派手な先輩が座り込んで私を見ていた。
“そうそう”と金髪を揺らして頷いた先輩は、私の肩に腕を回す。
ああ、そういえば噂になってたな。後輩の女子をナンパする3年生がいるって。
「え、後輩ちゃんさ、名前なんて言うの？」
「須夜崎、Aです」
「へぇ〜、Aちゃんね。彼氏は？いたことある？」
「…ないです」
「じゃあさ、俺と付き合わね？ほら、Aちゃん可愛いし」
“俺らお似合いだと思うんだよね〜”なんて言うと、他の先輩が汚い言葉でふざけて笑う。
不快だと思った。
触れられている部分が重たい気がする。
「こんな所で固まって、どうしたんですか？」
気の抜けた声だった。
彼はフラフラとこちらへやってきて、私の手をとる。
「え、ショウ…？」
「学校、遅れますよ」
先輩のことなんて見えていないように、話しかけられるのを無視して校舎へ歩いて行く。
繋いでいた手が離れたのは、下駄箱前に着いた頃だった。
「邪魔しましたか」
「ううん」
「良かった。じゃあこれからはショウって呼んでくださいね」
パタパタと足音を立てて階段を登る音が聞こえる。
やってしまった。
完全に無意識だったから、いつ呼んだのかは分からない。
でも、彼に悪く思われていないことを知って安心している私は、最初からクラスメイトになんてなれていなかったのだろう。
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sutoro(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます！最初の方は私も書いてて苦しいシーンが多かったです…終わり方結構悩んだのでそう言っていただけて嬉しいです！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました！ (12月26日 12時) (
レス) id: 47c1806eee (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 素敵すぎて…😭😭最初の方がどうも不穏でどうなっちゃうのかずっとしょぼしょぼしてたんですが、きれいに優しくまとまってて泣きそうになっちゃいました……素敵な作品をありがとうございます💕💕 (12月26日 0時) (レス) @page40 id: 93744aa2ce (このIDを非表示/違反報告)
Mer(プロフ) - トヲルさん» コメントありがとうございます！励みになります。更新頑張ります！ (12月12日 19時) (レス) id: 47c1806eee (このIDを非表示/違反報告)
トヲル(プロフ) - コメ失礼します！読んでいて心の涙腺めっちゃ崩壊しまくりました！更新応援してます！コメ失礼しました！！ (12月12日 18時) (レス) @page19 id: 1464d042d3 (このIDを非表示/違反報告)
Mer(プロフ) - 四肢さん» すみません。今気付きました。ありがとうございます！ (12月11日 1時) (レス) id: 47c1806eee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mer | 作成日時：2023年12月10日 18時
