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ジ「さァーて、ドコいこっか 、」
さっきよりなんだか手の力が強くなった気がした。
でもそれより、拍子抜けするその言葉に唖然としてしまった。
『え 、決まってるんじゃないの??』
じゃあ何のためにあたしをここまで連れてきたの？
ジ「だってボーッと歩いてたら、道端にかわいくて魅力的なコが座ってたンだよ？
とりあえず捕まえちゃおーッて思って連れてきただけ。」
このお兄さんは女の子を落とすセンスもあるのかな。
キュンキュンする言葉ズバズバ言ってきて。
ズルいなぁ、まったく…。
『なにそれ〜っ、馬鹿じゃん、お兄さん 。』
誤魔化すためにケラケラと笑ってみせる。
ジ「俺はノープランが好きなの 、！」
拗ねたように言うお兄さん。
相変わらず振り向いてはくれないけど、なんとなく拗ねた顔が想像出来て笑ってしまった。
後ろ姿だけでもとても輝いていて、手を繋いでいるのに到底届きそうにないお兄さんとの距離。
一歩前を歩くお兄さんとの距離感が気に入らなくて近づこうとする。
『でもあたしもルーズだし、ノープラン好きかもっ。』
大きく一歩踏み出す。
お兄さんの横に並んだ。
顔を向けると、ふと目が合った。
なんとなく照れて顔を背けてしまった。
ジ「あは、どんなに頑張ってもお子ちゃまは俺みたいな大人にはなれないよ ？」
頭をポンポンと優しく叩かれる。
ふと香る大人な匂い。
お子ちゃま、かぁ…
少し、少しだけ悔しかった。
『いーもんっ！老けたくないし！』
意地張ってそう言ったけどそれがお子ちゃまなんだな、って思うと、
『あぁ、でも大人になって、お兄さんみたく素敵になれるならなりたいかも。』
なんて小さく付け足したんだ。
ジ「まァ、せいぜい頑張りなさい 、」
にや、と笑うとまたあたしより一歩前を歩きだしてしまった。
『ん〜っ、どこ行こうね、』
あたしも今すぐ大人になれるとは思わなくて、子供扱いされるのもいいかも、なんて馬鹿なことすら思ってまた一歩後ろを歩いたんだ。
このもどかしい距離、案外好きかも。
ジ「あ 、俺のとっておきのトコロ連れてってやるよ、｣
思いついたように後ろを振り向いて言ったお兄さんは、この時だけは無邪気な笑顔で笑ったんだ。
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めら(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます！すごく励みになります（；＿；）更新ペース落ちないよう頑張ります！ (2018年8月19日 18時) (
レス) id: 3d1de3f670 (このIDを非表示/違反報告)
ろっと - 最近更新多くうれしいです!! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 86fd57fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
めら(プロフ) - 希美さん» 嬉しいですありがとうございます！！更新頻度落ちないように頑張ります！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: 8a36d932d4 (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - すごく面白くて一気に読んじゃいました（ ; ; ）！更新待ってます！ (2017年9月7日 20時) (レス) id: ab613d3654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めら | 作成日時：2017年9月3日 21時
