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ジ「悲しい顔してたけど、どーしたの。」
不意に話しかけられる。
あぁ、声まで素敵なんだな。
あたしは、重症かもしれない。
お兄さん以外、目がいかない。
『別に、何もしてない。暇だっただけ。』
強い憧れを抱いたこの人物に、少し嫉妬しているのかもしれない。
素っ気なく返した。
ジ「フーン、そっか 。」
お兄さんもまた、素っ気なかった。
こんな人に出会うのは初めてだ。
あたしの心臓は早鐘を打っていた。
『お兄さんこそ、あんな人通りの少ないところで何してたの。』
今度はあたしが聞いた。
不覚にも繋がれるあたしとお兄さんの手に目がいって、ドキドキしてしまった。
ジ「んー 、キミみたいなコを探してた。」
冗談だろうけど、なんだか嬉しかった。
『あたし、お兄さんに見つけられて良かった。』
あたしって運がいいんだね。
東京来てよかったなぁ。
心からそう思えた。
あたしの頭の中はお兄さんの事でいっぱいだ。
ジ「ナンパなのに、そんなコト言ってもいいの？」
今度は明らかに冗談めかしく言う。
きっと、あたしじゃなくてもこのお兄さんにナンパされたら迷わずついていくだろう。
『だって、お兄さんかっこいいんだもん。』
恥ずかしげもなく言ってみせる。
こんなにかっこいいならちゃんとかっこいいって言ってあげないとね。
なかなかこっちを向かないお兄さんの顔を思い浮かべて微笑する。
ジ「そう言うおねーサンも、こんな夜中の街に1人で置いておけない顔 してるよ？」
不意にこちらを振り向いて、そう言ったお兄さんにあたしは目が離せなかった。
1番その顔に似合うような髪型で、サングラスを最大限にオシャレに掛けていて、鼻ピアスもそこら辺の付けてるチャラそうな人達とは違う。
お兄さんはチャラい、とかそんな言葉では表せられない。
ちょこっとだけ生やしているヒゲも、完全にあたしはお兄さんに持っていかれた。
お兄さんよりイケメンな人はいくらでもいるだろう。
けど、お兄さんよりかっこいい人はきっと探してもいない。
そう、思える人だった。
ジ「アレ、どーシたの ？そんな俺のコト見て固まっちゃって。もしかして、惚れた？」
そう言って歩くのをやめ、楽しそうに笑うお兄さんは酷く美しい。
『あたし、ヤバいかも。見惚れてた。』
誤魔化すことすらできなくて、素直に認めてしまっていた。
ジ「バカ。そんなハッキリ言うなよ 、」
照れたようにお兄さんは笑った。
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めら(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます！すごく励みになります（；＿；）更新ペース落ちないよう頑張ります！ (2018年8月19日 18時) (
レス) id: 3d1de3f670 (このIDを非表示/違反報告)
ろっと - 最近更新多くうれしいです!! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 86fd57fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
めら(プロフ) - 希美さん» 嬉しいですありがとうございます！！更新頻度落ちないように頑張ります！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: 8a36d932d4 (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - すごく面白くて一気に読んじゃいました（ ; ; ）！更新待ってます！ (2017年9月7日 20時) (レス) id: ab613d3654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めら | 作成日時：2017年9月3日 21時
