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ジ「なにしてンの おねーサン。」
ぼーっとしてたあたしは上から降り注いできた声で我に返った。
もしかして…ナンパ？
有り得ないこともないだろう。
でも、今はそんな誘いも余計なことを考えなくて済むんだったらいいと思ってしまった。
あたしは反応して顔を上げる。
声をかけてきたのは、20代くらいの若いお兄さんだった。
そしてすぐさまあたしはお兄さんのファッションに目がいった。
『素敵…』
無意識に発した言葉はお兄さんにも届いていて。
ジ「アレ、センスあるのは俺だけじゃなかったか。」
そう言って笑う。
顔の一部のように馴染んでいるサングラスの奥にある目は、とても優しかった。
そしてなんと言ってもオシャレ過ぎるお兄さんのファッション。
今日、東京にきてからもここまでオシャレな人は見ていないと思う。
お兄さんの全てがかっこよかった。
素敵で、綺麗だった。
その服を着こなす体型も、顔も、何もかもが完璧だった。
そんな姿に目を奪われる。
言葉を発す余裕なんてなかった。
ジ「そんなトコロで俯いてないでさ、もっと素敵な世界、俺が見せてあげようか ？」
そう言ったお兄さんはあたしに手を差し出してくる。
あたしはそんな姿に惹かれ、手を握っていた。
ナンパだとしても構わない。
あたしはそのお兄さんのセンスが、大好きだから。気に入ってしまったから。
ホテルに連れていかれたとしてもそれで気が紛れて、地元の事なんか考えられなくなるならそれでいい。
頭がオシャレな事でいっぱいになればいい。
そう思ってあたしは手を引かれるがまま、お兄さんについて行った。
お兄さんは、歩いている後ろ姿も見とれるほどだった。
身にまとっているオーラからしてかっこよくて。
腕に彫られているタトゥーや、ほのかに香る煙草の匂いと混ざった甘い匂い。
お兄さんの全身どこを見ても欠陥なんてないと思う。
何もかもがセンスの塊で。
あたしの求める人物像そのものだった。
繋いでいる手に力が入ってしまったのは、きっとお兄さんのことを離したくないから。
お兄さんが欲しい。
単純にそう思った。
しかし、それがお兄さんのセンスなのか。
お兄さんの人間性からなにやらの全てなのか。
それはあたしには分からなかった。
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めら(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます！すごく励みになります（；＿；）更新ペース落ちないよう頑張ります！ (2018年8月19日 18時) (
レス) id: 3d1de3f670 (このIDを非表示/違反報告)
ろっと - 最近更新多くうれしいです!! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 86fd57fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
めら(プロフ) - 希美さん» 嬉しいですありがとうございます！！更新頻度落ちないように頑張ります！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: 8a36d932d4 (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - すごく面白くて一気に読んじゃいました（ ; ; ）！更新待ってます！ (2017年9月7日 20時) (レス) id: ab613d3654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めら | 作成日時：2017年9月3日 21時
