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恐る恐る足を中に運ぶ。
『お邪魔しまーす…』
小さい声でそう言って玄関に立つ。
そこから、どう見ても散らかっていて生活感が溢れた廊下が見えた。
ジ「んー、相馬とへきほーだけか。」
ジンはよく分からないことを呟くと、靴を脱いで廊下を進んでいく。
『あっ、ちょ、待ってよ』
初めて来る家だし、ジンのお家だし…
緊張が募って駆け足でジンの後をついていく。
正面にあるドアを開けて、ジンはその部屋に入っていく。
どうやら、リビングみたい。
ここもだいぶ散らかっている。
『失礼しまぁー…』
語尾が聞こえなくなるくらい声は小さくなる。
ジ「よかった、誰もいない。」
ジンはそう言った。
もしかして、一人暮らしじゃないの？
そういえば、散らかり具合が一人暮らしのレベルじゃないか。
『他に、誰かいるの…？』
嫌だなあ、なんか気まずい。
ジ「あぁうん、そうなの。
ごめんなー、男ばっかりだけど我慢して。」
困ったように笑って言うジン。
そんな顔で言われたらなんでもできそう。
『うん、大丈夫だよ。ジンはいるし。』
こういう言葉は口にしてから恥ずかしくなる。
照れを隠すように周りをキョロキョロと見回す。
『それしても、広いんだね。』
散らかってなければ綺麗なはずのキッチンに、大きなソファー。
色々と物が置いてあっても広さが感じられる。
ジ「まぁなー、」
そう言ってさらに進むジン。
ソファーに座って、手招きをした。
『ちょっと片付けよう？』
ソファーに辿り着くまでに何個か跨いだゴミを見て言う。
ジ「じゃあ一緒にな？」
普通にキュンとくる言葉を言うと、ソファーに座りかけたあたしの腰に手を回し、引かれる。
ぴったりとくっついて座るあたし達。
ジ「暗くてよく顔見えなかったけど、オシャレさんのくせに可愛いのな。」
あまりにも愛おしそうな目で言うから。
もうそろそろ、勘違いしそうだよ。
『思ってないでしょ？』
ドキドキしたあたしの気持ちを消すように、無理矢理言葉を紡ぐ。
ジ「自分に素直になりなさい、？」
宥められるようにそう言うジンは、あたしのことなんでも知ってるようで。心読まれた。
『バカジン。』
読まれるのが恥ずかしくて、拗ねてみる。
ごめんね、こんなに意地の悪い女で。
ジ「まったく、かわいーんだから。」
だけどそんなの気にも留めない様子であたしの肩に頭を預けてきた。
ふわりと漂う大人の香り。
手を伸ばしたら届くのかな。
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めら(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます！すごく励みになります（；＿；）更新ペース落ちないよう頑張ります！ (2018年8月19日 18時) (
レス) id: 3d1de3f670 (このIDを非表示/違反報告)
ろっと - 最近更新多くうれしいです!! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 86fd57fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
めら(プロフ) - 希美さん» 嬉しいですありがとうございます！！更新頻度落ちないように頑張ります！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: 8a36d932d4 (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - すごく面白くて一気に読んじゃいました（ ; ; ）！更新待ってます！ (2017年9月7日 20時) (レス) id: ab613d3654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めら | 作成日時：2017年9月3日 21時
