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けたたましいアラームの音とともにあたしの今日は始まる。
今日は、休みだ。
休日ほど嬉しいものは無い。
お店はやってるんだけど、手伝いなんてしないし。
いつもより張り切って起き上がる。
顔を洗って、部屋に戻る。
さぁ、ここからだ。
部屋のクローゼットを開けて、心を踊らせる。
あたしの給料は、ほとんどこの服たちに使ってきた。
服が大好きだから。
コーディネートが大好きだから。
今日は何を着ようかな、なんて考えるのが楽しくて仕方がない。
気分に合わせ、天気に合わせ、何着か洋服を取り出す。
ベッドに並べ、部屋に置いてある全身鏡で色んな組み合わせを試しては見て、またクローゼットから服を出して合わせてみて、
を繰り返す。
やっと決まった今日のファッション。
自然と表情が柔らかくなる。
次は、髪セット。
服を決めるときは、一緒に髪のスタイルまで想像して決めるからアイロンを付けてすぐさま髪の毛を巻く作業に取り掛かる。
手馴れた手つきで巻き終えると、器用に髪の毛を結んでいく。
バレッタで髪を留めて、完璧。
『よしっ、できたっ。』
語尾が上がるくらい、気分は上々。
あたしの幸せなひととき。
大好きなことを好きなようにできる時が、1番楽しくて幸せなんだ。
家を出る支度をして部屋から出る。
廊下には、お母さんがいた。
バッタリ、会ってしまった。
『お、おはよう。』
一気に気分は下がり、引き攣った顔で挨拶をし、早足で隣を通り過ぎようとする。
お願いだから、放っておいて。
心ではそう、呟きながら。
でも、その願いは届くはずもなくて。
母「そんなことしてないで、少しは店の手伝いしたらどうなの！？！」
廊下にはお母さんの怒鳴り声が響く。
ああ、また始まった。
母「そんな格好して髪型して、こっちはこんなボサボサな頭で必死こいて仕事してるのにアンタには分からないの！？」
確かに、うちのお店は忙しい。
普段、働いてるからそれは分かる。
だからと言って、それとこれとは違う。
今日は、ちゃんとお休みの日だ。
そしてあたしは俯いて返事をしないのを貫き通す。
好きなことしてて、何が悪いの？
怒りがどんどん溜まっていく。
あぁ、こんなところ嫌だ。もう、居たくない。
『はぁ…もううんざり…』
溜め息と共に出た言葉。
それは、母に聞こえていたかは分からない。
あたしは一つ、大きな決心をして部屋に戻った。
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めら(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます！すごく励みになります（；＿；）更新ペース落ちないよう頑張ります！ (2018年8月19日 18時) (
レス) id: 3d1de3f670 (このIDを非表示/違反報告)
ろっと - 最近更新多くうれしいです!! (2018年8月18日 23時) (レス) id: 86fd57fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
めら(プロフ) - 希美さん» 嬉しいですありがとうございます！！更新頻度落ちないように頑張ります！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: 8a36d932d4 (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - すごく面白くて一気に読んじゃいました（ ; ; ）！更新待ってます！ (2017年9月7日 20時) (レス) id: ab613d3654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めら | 作成日時：2017年9月3日 21時
