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「なんで翔太が落ち込んでんの？」
俺が黙って俯いていると、朧げな瞳が覗いた
『落ち込んでねーよ』
乱雑に頭を撫でて顔を晒せば、不服そうな唸り声が聞こえて軽く殴られる
すると、再び俺の肩に寄りかかる
「だいたい、翔太も悪いんだから」
『は？』
急な責任転嫁に驚く
今、俺が悪い要素あった？ 頭撫でんのそんなにダメなの！？
理不尽にも程があるだろ、と思いながら、黙って次の言葉を待つ
「だって、旅館に来てまで女の人と遊んでばっかだし
その首のやつ、見せつけて恥ずかしくないの？」
『いでで、つねんなよ』
そういうことか
えっと、首のやつ、とはキスマのことか
いや、今日は別に手出してねーし？
あっちが急にその気になったけど、流石に旅行中は控えるわ
そう言い訳したいのに
『ん、ごめんごめん』
「ちょ、頭撫で過ぎ」
ニヤける顔を隠すので精一杯で無理…
ダメだろ、今日のA可愛すぎじゃね？
『妬いた？』
「ん、」
酒の力を使って、普段は絶対答えてくれないことを言わせる
ほんと、今までで一番ゆるゆるの顔してるわ、俺
バレるわけにもいかず、体制を変えないまま
『何、Aも付けて欲しいわけ？』
と、冗談を言う
再び殴られるか、または悪態を吐かれるか
そんな思いで口にした
はずが
「うん、付けて」
まさか直球ど真ん中ストレート
『え、いいの？』
Aは何も言わずに、ゆっくり頷いた
彼女が許したのは、痕をつけること
それなのに
暴走した俺はそれを通り越し、彼女の顔をこちらに引き寄せる
『おいおい、マジかよ』
唇が触れる直前に
目の前の女が寝ている事に気づいた
しかも、なんか言ってるし
「ば、か…やろ」
コツン、と俺の胸に頭をぶつけるが起きる気配がなかったため、そのまま抱きしめる
『バカはお前だろーが』
「んっ」
残念だし、ムカつくけど
なんか、それもまた愛おしくて笑いが溢れた
『起きろよ、本当に付けるぞ』
そう言ってキスしたのは
俺だけの秘密
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ブッタ - 綾音さん» 返信遅くなり、申し訳ありません！コメントありがとうございます。満足していただき作者として嬉しいです！続編もよろしくお願いします！ (2021年2月9日 15時) (
レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
綾音(プロフ) - とても素敵な作品でした！！もう感情がぐるぐるしてしまって、渡辺にも目黒にも康二の優しさにもドキドキしました（笑）続編も楽しみに今から読んできます！！ (2021年2月2日 2時) (レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ブッタ - 佐藤ウルさん» コメントありがとうございます。受験頑張ってください！心から応援の気持ちを込めて、私も更新頑張ります！ (2021年1月9日 8時) (レス) id: 2ccd10a35b (このIDを非表示/違反報告)
佐藤ウル(プロフ) - めちゃめちゃめちゃめちゃ面白すぎて毎日の楽しみです！私受験生なので一日中勉強ばっかりなんですが息抜きに最高です！！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2021年1月8日 22時) (レス) id: 1685536f9d (このIDを非表示/違反報告)
ブッタ - よっぴさん» コメントありがとうございます。そのような感想をいただけ、感無量です！程よく最低を目指してます笑。これからも楽しんでいただけるように更新頑張ります！ (2021年1月7日 21時) (レス) id: 322a692742 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブッタ | 作成日時：2020年12月22日 21時
