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仕事が終わり、4人で居酒屋に向かおうとするが、私は忘れ物に気づく
『あ、バックアップ忘れた』
「は、また？」
「後でええやん」
『それで痛い目見たし、すぐ行くから先行ってて』
小走りで会社に戻り、自分のデスクに向かう
これで一歩成長ってことで、後で渡辺に言って自慢でもするか
「やっ、」
「しー」
廊下にある会議室を通り過ぎようとした時、何か声が聞こえた
嫌な予感がする
頭の中では見ちゃいけないとわかっているのに
人間は好奇心に勝てない
「しょう、た…くん」
「っ、ん」
そこには
椅子に座る渡辺
その上に跨がる女の人
2人の服ははだけていて
濃厚なキスを交わしていた
『っ…』
私はバカだ
私は走ってその場を離れる
わかっていた、声だけで中にいるのが渡辺で
何が起ころうとしていたかなんて
違うかもしれない、なんて絶望的な望みを胸に秘めて部屋を見てしまった
『はぁ、っは…』
外に出てやっと足を止めると
「Aさん？」
私を呼ぶ声がして
安心して膝から崩れ落ちた
『めぐ、ろ…』
「え、なになに？」
座り込む私の目の前で同じ態勢になってくれた
ダメだ、涙が全然止まんない
目を閉じても開いても、耳を塞いでも塞がなくても
あの光景、音声が刷り込まれていて消えない
『や、だっ…』
「っ…ごめんね」
『え』
目黒は私を抱きしめる
体も大きい上に、この態勢だと殆ど覆い被さられているようだった
「今のAさん、
触れるだけで消えちゃいそうなのに
抱きしめてあげなきゃ壊れちゃいそうだよ」
背中に回された腕が強くなる
『うっ、ぁ…』
私の嗚咽が聞こえたのか、私の背中を規則正しく撫でた
それが心地よくて、どんどん涙が溢れた
「このまま、俺んち来る？」
目黒は少しだけ体を離し、私の顔を見つめる
目を逸らせない
『い、行く』
「うん、康二くんに連絡しとくね」
彼は私の手を握った
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ブッタ - 綾音さん» 返信遅くなり、申し訳ありません！コメントありがとうございます。満足していただき作者として嬉しいです！続編もよろしくお願いします！ (2021年2月9日 15時) (
レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
綾音(プロフ) - とても素敵な作品でした！！もう感情がぐるぐるしてしまって、渡辺にも目黒にも康二の優しさにもドキドキしました（笑）続編も楽しみに今から読んできます！！ (2021年2月2日 2時) (レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ブッタ - 佐藤ウルさん» コメントありがとうございます。受験頑張ってください！心から応援の気持ちを込めて、私も更新頑張ります！ (2021年1月9日 8時) (レス) id: 2ccd10a35b (このIDを非表示/違反報告)
佐藤ウル(プロフ) - めちゃめちゃめちゃめちゃ面白すぎて毎日の楽しみです！私受験生なので一日中勉強ばっかりなんですが息抜きに最高です！！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2021年1月8日 22時) (レス) id: 1685536f9d (このIDを非表示/違反報告)
ブッタ - よっぴさん» コメントありがとうございます。そのような感想をいただけ、感無量です！程よく最低を目指してます笑。これからも楽しんでいただけるように更新頑張ります！ (2021年1月7日 21時) (レス) id: 322a692742 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブッタ | 作成日時：2020年12月22日 21時
