突然の来客 ページ6
ボタ ボタ ボタッ
「…ぇ、」
入ってきたのは、さっきの私よりびしょ濡れの男の子。歳は、5歳くらい…かな。
智「…蒼斗？」
蒼「……ぅ、うわぁぁぁん、…っ！！」
智くんの声をスイッチみたいに、いきなり泣き出した男の子。
びっくりして駆け寄る智くんの首に、スローモーションのように手をまわす。
智くんはその子を抱き上げると、
大丈夫、大丈夫って言いながら、その子の背中をとんとんっと叩く。
蒼「……ひっ…く、、ぅ…ひっ…く、、」
ようやく落ち着いてきたみたい。
潤「蒼斗、どうした？話せそうか？？」
蒼「ぅ、ん…。たか兄とね…っ…あるいてたら ね…、………………………………………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
潤「…まじか。リーダーっ、もしかして！！」
ニノ「……………」
蒼斗くんの話を聞いて、静まり返る店内。
重い空気が立ち込める。
どうやら、蒼斗くんの幼稚園から家に帰る途中に、迎えにきた蒼斗くんのお兄さんが、不良に絡まれて連れて行かれたらしい。
智「…蒼斗、兄ちゃん、何か言ってなかった か？蒼斗は、何でここにきた？」
蒼「…たか兄、怖いやつに連れて行かれる時に蒼斗に、帰ったら一緒にココア飲もうなって言ったの。たか兄と一緒に飲むココアは、いつも潤兄のココアで、、でも、…潤兄のココア、昨日の分でなくなっちゃったから……っ…」
潤「…っ、リーダーっ！！やっぱりっ！！」
智「………………」
智くんの顔から穏やかさが消えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chantilly miel | 作成日時：2017年2月20日 19時
