このままでいたい｡оﾟ (ページ32)

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頼むから…　　　　智side ページ32

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　ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ ……………

……だめだ、でない。

翔「ーー智くん、そこ左っ！！！」

何でもっと早くに気づかなかったんだろう。

廃工場にいた奴らから信じられないことを聞かされた。

“…………俺らは囮なんだ。兄貴に頼まれて”

信じたくなかったけど、たぶんほんとだった。

３年前の奴らは、ニノと松潤のことをかなり恨んでたそうで、もちろん俺らのことも覚えてた。

どうやって調べたのか知らねーけど、あの店を突き止めて、ニノと松潤、相葉ちゃんが働いてることも、翔くんがちょくちょく手伝ってくれてることも知ってた。

つまり、鷹斗を囮にして俺らをあん店から遠ざけ、手出しできねーようにしたんだ。

俺と翔くん、相葉ちゃんだけを誘き出すのは、正直いって、かなり難しい。

あいつらは、俺たちの行動を完璧に読んでた。
かなり綿密に計画が立てられてる。

鷹斗を襲った奴からそれを聞かされた瞬間、俺らは、廃工場前に停めてあったバイクに飛び乗った。
幸い、鍵はかかったままだった。

そして今に至る。

俺らはニノ達のいる店に向かって、全速力でバイクを走らせる。

　ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……………

……やっぱりでない。
さっきから店、ニノ、松潤のケータイ、手当たり次第にかけてみるけど、どれも繋がらない。

雅紀「……リーダー繋がんないの？
　俺、けーさつに電話しようか？」

翔「いや、それはやめた方がいい！！
　警察に知らせたことがばれたら、もっと危険だよ！！」

……翔くんの言うとおり。
もし、サイレンの音があいつらの耳に入ったら
何をするか分からない。
ニノ達をボロボロに殴って、店に火つけて逃げるかもしんねーし、下手したら………

とにかく連絡がつかない今、俺らにできることは一刻も早く店に帰ること。

“俺、けっこうリーダーのこと頼りにしてるんすよ？”

いつだったか、ニノが冗談混じりに俺に言った言葉が頭をよぎる。

………頼むから、間に合ってくれ。