5人の出会い ページ22
ニノって、潤くんのことJって呼ぶんだ…。
潤「…んじゃ、交代！
俺、もう半分話したから、あとよろしく笑」
ニノ「……は！？
まだ半分も話してねーじゃん。」
潤「いーからいーから笑
ほら、Aちゃん待ってるよ？」
ニノ「……ったく、丸投げかよ…、
俺は、ゲームしたいのに………」
しばらくブツブツ文句を言ってたニノだったけど、、
その後、約10分くらい、5人の出会いを話してくれた。
まるで大切な壊れものを扱うかのように丁寧に
ニノの落ち着いた優しい声によって語られた5人の出会いは、私の頭に映像となって流れた。
人気のない高架下、２人を取り囲む複数の男。
輪の外には、全身ボロボロで地面に倒れ込んでいる男の子。
万引きに失敗した１人を、同じ暴走族の仲間が複数で殴ったり蹴ったりした。
囲まれている２人は、ほんの少しの正義感で、その子を庇って、仲間の反感をかった。
そう。この２人が、まだ高校2年生のニノと潤くん。
２人が庇ったのが…蒼斗くんのお兄さん。
２人は、必死に訴えた。仲間を殴るのはおかしい。って。
分かってくれると思った。だって、例え暴走族でも、一緒に過ごしてきた仲間だったから…。
でも、２人のそんな甘い期待は、すぐに裏切られた。
２人を待っていたのは、信じてた仲間からの暴力、暴言。
“お前らなんか、最初から仲間と思ってねーよ 笑”
“ざーんねん。
いいパシリが見つかったと思ってたのに笑”
散々暴力、暴言を浴びせられた後、２人の前に現れたのは、金属バットにライター。
不思議と恐怖は感じなかったみたい。
あぁ、ここで死ぬんだって諦めと大きな喪失感に２人が目を瞑ったとき、、、
“…おいっ！！何してんだ！！”
すっと透る大きな声とともに、3人の男の人が、すごいスピードで駆け寄ってきたんだ。
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作者名：chantilly miel | 作成日時：2017年2月20日 19時
