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ばかなひと ページ3

未桜と言う女性はとても表情が豊かだ。
泣いたと思えば急に笑うし、笑ったと思えば
急に考え始めるし。

そして今は急に織田の事を馬鹿だと言う。

織田は訝しげに眉を潜める。

「どういうことだ?」

「うふふ。――だって、今まで大切にしていた子供たち、怒るなぁって思って。」

嗚呼、成る程。そういうことか。

織田は納得したように頭を上下に動かす。

「そうだな。確かに怒るかもしれない。」

「でしょう。もし子供達が怒って織田作さんの事を殺しにかかっても、
私知りませんよ?」

そう、どこか面白そうに未桜は言う。

やっと本調子になってきたな。

ケラケラと笑う未桜を片目に織田は心の中で
安堵の溜め息をつく。

ここに来てからというもの、今さっきまで織田は不安定な未桜しか見ていなかったのだ。
心配になる気持ちも分からなくもない。

未桜の話に相槌を打ちながら織田はこれからの自分の生活について考える。

死んだ今、実体としてはこの世界に居るような物だが、
本来ならいつ消えてもいいはずだ。
こんなにのんびりと話してる暇などないのだろう。
ハラハラしている織田に気がついたのだろう。
ケラケラと笑っていた未桜は急に織田の眼を見始める。

「未桜?」

「織田作さん。貴方が消えることはないから大丈夫ですよ。」

彼女は織田の心を見透かしたようにそう言った。
その言葉を聞いて織田は目を見開くが、以前、
いや、死ぬ前彼女自身から「私は人の心をある程度感じることができる。」
と言われていた事を思い出すと、織田はこういうことかと1人納得する。彼女はこの人の心をある程度感じる能力を嫌っているので、あまり見ることがなかった。

「そうか、ならこうしてゆっくり話していても問題は無いんだな。」

「はい。あ、でも……」

でも?

そう思っていると、ズンッと身体が重くなった。余りの身体の重さに地面に手を付く。

「ゲホッ……ゲホッ…。み、おう?」

「まだ耐性が着いてないので、この状態だと20分は持ちませんね!…………って織田作さん?どうして地面に膝を着いているんですか?」

未桜が目を離した隙に地面に着いた私を不思議に思ったのだろう。私と同じ目線にするために未桜は屈むと、目を丸くして私を見た。

「…………身体が重くなったんだ。」

「あら、そうなんですか?それなら……帰りましょ。」

出された手を私は迷う事欠く握った。

幸せ→←未練


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設定タグ:文スト , 織田作之助   
作品ジャンル:アニメ
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椿姫(プロフ) - ミユ・アローンさん» あ、ありがとうございます!!これからも頑張りたいと思うので、応援ヨロシクです( ´ ▽ ` )ノ (2018年2月14日 23時) (レス) id: 5453f44b83 (このIDを非表示/違反報告)
ミユ・アローン(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも、ゆっくりと楽しみにしています!頑張ってくださいね♪ (2018年2月14日 20時) (レス) id: 22497290a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:椿姫 | 作成日時:2018年2月13日 22時

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