10.レオナ×優しさ�� ページ10
頭の中で宇多田ヒカルさんの『Time』やTHE RAMPAGEの『OVER』『INVISIBLE LOVE』を流しながら書いています。
曲調や歌詞がイメージにピッタリだもん。
★★★
「下らなくない！ レオナ様の大切な学園生活ですよ？ それとも辛いことでもあるのですか？」
ああ、そうさ。俺は今でも辛いさ。王様になれないこともそうだけど、お前だけの王様にもなれねぇことによォ。
「ならば私が相談に乗ります。さあ、遠慮しないで吐き出しちゃって下さい！」
お前が遠慮しろ。今までみたいによく俺に構って来るよな。元婚約者だぜ？ 気まずくねぇのかよ。
「相談に乗ってくれんだろ？」
わざと挑発的に質問する。するとAは「勿論です」と自信満々に回答した。
「だったらさァ……」
俺はAを押し倒した。後頭部を手で支えて。何事かとコイツは驚き、目を見開く。
──こりゃあ良い眺めだなァ
この女の髪を指で梳くと、「あの……レオナ様？」と恐る恐る尋ねてきた。
「甥の婚約者がノコノコと男の部屋にやって来ることについて相談があるんだけど」
「の、ノコノコじゃないです」
「そこじゃねぇんだよ」
つーか、俺からしてみれば、ノコノコ以外の何者でもねぇんだよ。
「しかも俺はテメェの元婚約者。気まずさとかねぇんかよ」
──俺ばっかイライラしてさ。なのにコイツはヘラヘラ笑っていやがるし
「もし俺が他の男でソイツがテメェに未練とかあったら、今頃テメェは食われてんだよ」
──これでも俺は耐えている方なんだよッ。何で気付かない
「ご、ごめんなさい……」
弱々しい声で謝るAに更に苛立ちを覚える。
「その敬語……気に食わねぇ」
毛玉の叔父扱い。昔は年下の癖に生意気にタメ口とか使いやがったが、そっちの方がまだマシだ。
「ああ……もう良い。この部屋から出てけよ」
Aの上から退いた俺はベットで横になる。
「す、スミマセンでした……」
あんなことをされても敬語は止めないんだ。その根性は認めてやるが、より一層気に食わねぇ。
──あの女にだけ優しくなんか出来そうにねぇ……
──こっちは未練があんだから、早く断ち切らせてくれよ
──もしも今まで通りに接して来たら
──今度こそ食ってやるから
★★★
優しく出来ないとか言っているけど、後頭部を手で支えているのは無意識な優しさかも。
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石鏡巡(プロフ) - ウィルゴ・パルテノスさん» リクエスト、ありがとうございます！ 完成して半年以上経過したこの作品を見つけてくれて、読んでくれてありがとうございます！ (2021年4月2日 22時) (
レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
ウィルゴ・パルテノス - リクエストでマルフィとオーロラ姫をお願いします (2021年3月14日 7時) (レス) id: fdd18ceb11 (このIDを非表示/違反報告)
石鏡巡(プロフ) - モカさん» おお！ まさかの雑談を楽しみにしてくれる人がいるとは……！ ありがとうございます！ また何か面白い出来事があったり、思い出したら書きますね！ (2020年5月21日 12時) (レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 最近私も石鏡巡さんの短編集の内容も楽しみですけど、雑談も楽しみになってきてます(笑)すいませんレオナさんのストーリーじゃなくて…。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 10時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
青イチ(プロフ) - そうです！よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年5月20日 23時) (レス) id: 019715dd21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：石鏡巡 | 作成日時：2020年5月10日 16時
