32.マレウス×百年の眠り�� ページ32
今回も台詞は少なめです！
5/25に『マレウス×望んでいない� 戮瞭睛討鮠�し変更しました。台詞が一つ増えただけなので、大きく変わっていませんが。
★★★
廊下に踏み出して、階段を上り始めたオーロラ姫。三人の妖精は彼女を追うが、僕はそのタイミングで廊下を暖炉に戻した。もう先へ進めない。
何も知らないオーロラ姫は階段をゆっくり上る。緑色の光に導かれるように。
そして数分後。あの妖精たちの声が下の方から微かに聞こえる。恐らく魔法で暖炉から廊下へと変えたのだろう。そして「何も触るな」と叫んでいるに違いない。
とうとうオーロラ姫は階段を上り終えると、糸車のある部屋に踏み入れる。
「さあ、触るんだ」
そう声を掛けると、彼女はためらいがちに手を伸ばす。下から声が聞こえるからだろうか。しかし、僕は強めに、
「触るんだよ」
と告げると、オーロラ姫は言う通りにした。中指を糸車の針に触ると、そのまま意識を失って倒れる。その直後に妖精たちがこの部屋に辿り着く。
「ッ！？」
三人は僕の姿を見るや否や、魔法の杖を取り出して僕に向ける。
「残念だが時間切れだな。愛するお姫様はこの通りだ」
僕は床に倒れ込んだオーロラ姫を見せると、言葉を失った妖精たちは彼女の元へ駆け寄る。
そして僕は姿を消す。──オーロラ姫の夢の中へと。
三人は「どうして一人にさせてしまったのだろう……」と泣いて悔やむが、彼女は目を覚まさない。
★★★
オーロラ姫を城の中で最も高い塔まで運び、ベッドに寝かせた妖精たち。彼女が眠ってしまったことを知らない城の兵士、国民、国王や妃は十六歳になったお姫様の帰りを、今か今かと待っている。
その光景を見た三人は心が痛み、オーロラ姫が目を覚ますまで、皆を魔法で眠らせることにした。
「仕方のないことさ。私たちにも責任があるもの」
「……そうよね。早くAには目を覚まして貰わないと」
「でもどうやって？ 愛する者のキスで目が覚めるんでしょ？」
三人は相談を開始する。一度も会ったことのない、いや、正確に言うと、Aが生まれた時に一度だけ会ったことのある王子様では呪いが解けないだろう。
Aは彼の存在を覚えていないから、どうしようかと考えるとフローリーはある言葉を思い出した。
──……夢の中よ。そしたら今日、森の中でお会いしたの……。そして今夜会うことを約束したわ──
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石鏡巡(プロフ) - ウィルゴ・パルテノスさん» リクエスト、ありがとうございます！ 完成して半年以上経過したこの作品を見つけてくれて、読んでくれてありがとうございます！ (2021年4月2日 22時) (
レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
ウィルゴ・パルテノス - リクエストでマルフィとオーロラ姫をお願いします (2021年3月14日 7時) (レス) id: fdd18ceb11 (このIDを非表示/違反報告)
石鏡巡(プロフ) - モカさん» おお！ まさかの雑談を楽しみにしてくれる人がいるとは……！ ありがとうございます！ また何か面白い出来事があったり、思い出したら書きますね！ (2020年5月21日 12時) (レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 最近私も石鏡巡さんの短編集の内容も楽しみですけど、雑談も楽しみになってきてます(笑)すいませんレオナさんのストーリーじゃなくて…。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 10時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
青イチ(プロフ) - そうです！よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年5月20日 23時) (レス) id: 019715dd21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：石鏡巡 | 作成日時：2020年5月10日 16時
