17.レオナ×記憶 ページ17
レオナさんのネタだけ思い浮かばない……。
★★★
あれはあの女が毛玉と同じくらいの歳の話。ある日親父に呼び出されたら、見知らぬ少女が親父と一緒に居た。話を聞くと俺の婚約者(仮)だとか。
「さあレオナ。この子と仲良くするんだぞ」
いきなり婚約者が現れて仲良くやれ、と言われても仲良しこよしなんか出来るか。でも親父の命令だし、この国は女性を敬う習性があるから下手に逆らうような真似をしなかった。
「……あ、あの……」
人見知りの性格なのか、モジモジと恥ずかしそうに声を掛けてきた。そして草食動物みたいに震えていた。「何だよ」とぶっきらぼうに返事をすると、
「あの、私、Aって言います！ レオナ様に見合う女性になれるよう、はな、花嫁修業を頑張ります！」
面食らった。豆鉄砲を撃たれた鳩のように。
──花嫁修業って……(仮)の癖に
コイツの言うことが可笑しい所為で、俺は腹を抱えて笑い出した。こんなに笑ったのはあれが初めてかも知れない。
「面白ェ」
「な、何で笑うんですか！ こっちは挨拶緊張したんですよ！」
プンスカ怒るAに俺は挑発的な眼で、
「じゃあ頑張って貰わねぇとなァ」
と煽ってやった。親父は満足そうにウンウン頷いて「仲が良いことは宜しいなぁ」とクロウリーの奴が言いそうなことを口にした。
「む……馬鹿にされた。良いよ、絶対にレオナ様に見合う花嫁さんになってあげるんだから！ そして『馬鹿にしてスミマセンでした』って言わせてやるんだから！」
強い意志を含めた眼差しで俺を真っ直ぐ見つめる。ふぅん、ただの草食動物じゃねぇってことか。
後から聞くと、アイツの自己紹介は母親から教えて貰ったらしい。そして父親は号泣していたとか。何ともヤンチャな母親だな、と思ったことを未だに覚えている。
──『花嫁さんになって"あげる"』
結局花嫁にはなって"くれなかった"けど。
「レオナさーん」
植物園に現れたラギーはちゃんとデラックスメンチカツサンドを持って来た。競争率の高いものばかり頼むから大変だったんスよ、とか小言を言われたけど、「手に入るのが難しいからこそ欲しくなるんだろ」と返す。
──ああ、そうか
──手に入らないなら
──奪い返してやろうか
★★★
強気なレオナさん。いつも通りのレオナさんです。
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石鏡巡(プロフ) - ウィルゴ・パルテノスさん» リクエスト、ありがとうございます！ 完成して半年以上経過したこの作品を見つけてくれて、読んでくれてありがとうございます！ (2021年4月2日 22時) (
レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
ウィルゴ・パルテノス - リクエストでマルフィとオーロラ姫をお願いします (2021年3月14日 7時) (レス) id: fdd18ceb11 (このIDを非表示/違反報告)
石鏡巡(プロフ) - モカさん» おお！ まさかの雑談を楽しみにしてくれる人がいるとは……！ ありがとうございます！ また何か面白い出来事があったり、思い出したら書きますね！ (2020年5月21日 12時) (レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 最近私も石鏡巡さんの短編集の内容も楽しみですけど、雑談も楽しみになってきてます(笑)すいませんレオナさんのストーリーじゃなくて…。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 10時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
青イチ(プロフ) - そうです！よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年5月20日 23時) (レス) id: 019715dd21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：石鏡巡 | 作成日時：2020年5月10日 16時
