2.レオナ×欲しいもの ページ2
ヴィランズとプリンセスという組み合わせ、好みでしかない。
★★★
「チェカくーん？ 何処ですかー？」
どういう訳か、あの女がサバナクロー寮にやって来た。しかもあの毛玉付きで。
「ボクはここだよー、お姉たん」
俺の腹にまたがって、キャッキャッと楽しそうに騒ぐ毛玉が返事をした。グルル……俺は今から昼寝をしようとしていたんだぞ。
あの二人が来たら地獄だ。とっとと追い出して昼寝にありつけよう。
「あ、本当だ。もう、急に走り出したら駄目だよ？ 迷子になったら大変なんだから」
未来のお嫁さんを置いて行くなんて酷い旦那様だわ、と悪戯っぽく付け足したA。
信じられねぇが、この女は本当に毛玉の婚約者だ。年齢差スゲェッス、とラギーに突っ込みを入れられたことを思い出す。
『年齢的にレオナさんの婚約者かと思いましたッスよ』とハイエナらしく、シシシッと笑いながら冗談めかすアイツが腹立たしい。
そうだよ、本当は俺の婚約者になるつもりだったが、毛玉が生まれて、Aの両親に一方的に婚約破棄されたんだよ。
まあ、元々、俺の兄貴夫婦に息子が出来るまで、という約束だったんだがな。
「レオナ様とチェカくんは本当に仲良しさんですね」
俺の心情を知らずにまだ十六の小娘が口元に手を当てて、上品に微笑む。俺の知る幼いAとは程遠い。あの女は無邪気で、それこそこの毛玉とそっくりな性格。
天然人たらし、すぐ好きとか言う。俺の気持ちなんか知らずにさ。
「うん、レオナおじたんとボクは仲良しさんだよ」
ニカッと眩しい笑顔をあの女に向ける。
──『レオナくんと私は仲良しだもんね』
不意に懐かしい記憶が蘇った。王になれない嫌われ者の第二王子であることを一人隠れて嘆いていたあの日。
だけど、あの女は『私は嫌ってないよ』とか『レオナくんは王様みたいで格好いいよ』とかアイツなりの励ましの言葉を続けた。
──『国民の王様になれなくても私だけの王様になれるんだよ？ 寧ろこっちの方が誇りじゃない？』
嘘付き。結局俺はお前の王様になれなかっただろうが。何にも誇れねぇよ。
なあ
お前、二回も王様にならなくて良いだろ？
──Aぐらい俺にくれよ
なんて情けねぇ姿、誰にも見せるつもりねぇけど。
3.アズール×声をくれ��5/12変更→←1.リドル×好きな色
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石鏡巡(プロフ) - ウィルゴ・パルテノスさん» リクエスト、ありがとうございます！ 完成して半年以上経過したこの作品を見つけてくれて、読んでくれてありがとうございます！ (2021年4月2日 22時) (
レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
ウィルゴ・パルテノス - リクエストでマルフィとオーロラ姫をお願いします (2021年3月14日 7時) (レス) id: fdd18ceb11 (このIDを非表示/違反報告)
石鏡巡(プロフ) - モカさん» おお！ まさかの雑談を楽しみにしてくれる人がいるとは……！ ありがとうございます！ また何か面白い出来事があったり、思い出したら書きますね！ (2020年5月21日 12時) (レス) id: 6406f9e060 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 最近私も石鏡巡さんの短編集の内容も楽しみですけど、雑談も楽しみになってきてます(笑)すいませんレオナさんのストーリーじゃなくて…。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 10時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
青イチ(プロフ) - そうです！よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年5月20日 23時) (レス) id: 019715dd21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：石鏡巡 | 作成日時：2020年5月10日 16時
