20話 ページ21
久しぶりに自分の家の門の前に立った
メ「お帰りなさいませ、お嬢様」
1日経とうが、1ヶ月経とうがここのメイド達は無機質に私の帰りに声を出す
全くもって不愉快だ
私はそそくさと家用の浴衣に袖を通し、父さんのいる母屋へ向かった
障子の向こう側には父様が静かに座っていた
父「…雪乃か……随分会っていないな……」
家に居たってそんなに顔を合わせた訳じゃないじゃんと心の中で思うが口には出さない
「父様……用事…とは……?」
父「単刀直入に言うが……
お前は見合いをしてもらう事にした」
「へ………?」
一瞬、頭の中が真っ白になった
「お……お見合い……?」
父「日時は来週の日曜日午後1時からだ
そしてそれが終わるまでお前はこの家から出ないこと……学校にも行かなくて良い
いい話だろう?お前は外に出るのが嫌いではないか」
「だって……!
私は…風紀委員で……逆巻シュウの面倒を…見なくちゃいけないのに……」
父「だが、これはもう決定している事だ……
この家のものとしての自覚がお前には足りない
その事をもっと自覚しなさい」
こうして私の苦痛の日々が始まった___
〜
私が家に戻ったのは水曜日の事だった
水曜日の学校にも木曜日も金曜日も学校に行けない
加えて、来週の学校にも1日も行けない
「…シュウにも……会えない……」
私は布団にくるまり、独りで静かに泣いた
〜
母「貴方……
父「雪乃かい……?」
ミー……ミー……
遠くで子猫の声がした
母「あぁ…雪乃……そんな遠くへ……戻ってらっしゃい……」
母様は……狂ってる………
私はここにいるのに……
母様が欲しいのは…私じゃなくて
.
.
.
.
___昔、飼っていた子猫の雪乃でしょう?
154人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ザッハトルテ(プロフ) - きうさん» えっ、ありがとうございます(そーいうの好きです) (2021年3月7日 0時) (レス) id: 68d29d9508 (このIDを非表示/違反報告)
きう - あっ、好き(突然の告白) (2021年2月8日 1時) (レス) id: 020f8e08d5 (このIDを非表示/違反報告)
ザッハトルテ(プロフ) - 美雪さん» コメントありがとうございます!かなり亀更新ですがこれからも見てくださると幸いです! (2019年5月14日 20時) (レス) id: f3211617b1 (このIDを非表示/違反報告)
美雪 - 元 黒猫です名前 美雪に変えました。夢主さんがどうなるのか気になります…更新楽しみにしています!あ、無理はなさらないでくださいね… (2019年5月13日 20時) (レス) id: 7de484a00f (このIDを非表示/違反報告)
ザッハトルテ(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!これからは頑張るつもりですので…… (2019年4月14日 20時) (レス) id: f3211617b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ザッハトルテ | 作成日時:2019年1月2日 0時