＿＿ ページ8
俺も推しの情報を得る為のアカウントがある。それで牧さんのSNSをちょっとだけ覗いた。
「……なにやってんだ俺。これじゃあ危ねぇ奴だよ」
『ちょっと牧さんのアカウント教えて 』と訊いた時の阿部ちゃんの表情は、お前もこっちの世界来るか？ と意気揚々としてたっけ。絶対行かないから。
ただ心配なだけ。だってあの子との出会いは、その元彼がきっかけのようなもんじゃん。なにかあったら……と、思って彼女の呟きを気にしていれば最後の呟きは午前中だ。
”これからいざ戦場へ！”なんとも彼女らしい。勇敢に挑むのはいいけど、その結果＿＿＿＿＿
「あーあ、やっぱりこうなると思ったわ」
あの歩道橋で彼女はやっぱり予想通りの行動をした。今にも身投げしそうな彼女の背後に立って細い腰に腕を回した。
「死んじゃダメだつってんだろ」
俺の声に驚いたのか、振り返った彼女は大きな瞳を瞬かせて固まって、でも力の抜けた身体は俺に寄りかかってくる。しっかり受け止めれば「え、え、なんで居るの？」だ。
それに対して俺は「……たまたまね」と、夜空を見上げて言った。言えねぇよ、こうなるって予想して心配だったから来てみたなんて。言えばまるで俺が君を＿＿＿＿
牧さんは俺が居るのがなかなか信じられない様子で何度も繰り返し俺の名を呼んだ。その度にハイハイと答えてあげる。ぎゅうって俺の腕にしがみつく細っこい腕。酔ってなのか泣いてなのかほんのり赤く染まる目元。……泣くなよって言って抱き締めてあげたくなったけど、俺の口から出たのは酔っていることに対しての発言ばかり。こういう時の慰めの台詞なんていっぱい脳裏に浮かぶのに、冷めてしまった俺の心はそれを口にすることはなかった。
「……で、なにがあったの？ 俺で良いなら訊くよ」
あの時の公園で、あの時のように話を訊く。あの時は特になんとも思っていなかった。ただ助けた女の子に死なれたくないなって思ったのもまた事実だったから、彼女に何か生きるための力になるような物ができたらいいなって。それで思い付いたのは推しがいれば……なんて俺だからこその思い付きだった。
『 死ぬくらいなら、俺にハマってみない？ 人生変えてあげるよ 』軽く言ったその発言から今に至るなんて俺も、そしてきっと牧さんも想像してなかっただろうな。
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ゆきんこ(プロフ) - にかさん» コメントありがとうございます😊 私も夢小説は家で読むのがいいと思います🤭 楽しんでもらえたようで良かったです。💗の💗はもう聞いたら腹筋以外の想像してしまうので私は重症です😂 最後までありがとうございました！ (11月6日 15時) (
レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます😊 ぎゅんぎゅんしてもらえて嬉しいです🤭 ゆゆさんのお時間ある時にまた読んでもらえたら幸いです😌 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - いくさん» コメントありがとうございます😊 猫ちゃん目線は私が絶対書きたかったものなので楽しんでもらえて良かったです😊ありがとうございました！ (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» そして桜短冊さんの気持ちとても伝わっております😌ありがとうございます😊 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» 桜短冊さん、番外編までお読み下さりありがとうございました😊 ページ数の都合でかなり簡単に書いた番外編でしたが楽しんでもらえて嬉しいです！ 猫ちゃん達の目線は番外編書く前から書きたいと思ってたんです。書けて良かったです🤭 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2023年7月11日 22時
