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「え、え、なんで居るの？」
驚いたのとお酒が回ってふらつく私の下半身は既に力が抜けちゃって、ほぼ佐久間君に体重を預けてしまっている状態。それでも片腕でしっかり受け止めてくれてる佐久間君を見上げて訊けば「……たまたまね」だって。どんなたまたまなんだ。
「まぁた酔っ払ってんの？ 此処で会う時はいつも酔ってんね。危ないからやめな」
「…………」
「なに？」
母親みたいにブツブツ怒られてるのに、それがとても心地よくて、佐久間君の腕をぎゅっとしてしまう。
「佐久間君、佐久間君だ」
「……うん、さくまだよぉ。ちょっと酔い覚ましてから帰ろっか」
「佐久間君……佐久間君……」
「はいはい、ちゃんと居ますよ」
佐久間君の存在にまた助けられた。いつだって助けて欲しい時に佐久間君は助けてくれて、やっぱり彼は私にとってヒーローだった。
そんな佐久間君が連れて来てくれたのも、あの日と同じ公園の同じベンチに腰掛けた。
「ちょっと待ってて」と居なくなったのはほんの数分で、戻ってきた佐久間君は私の頬にピタッとペットボトルを押し当てて「気持ちーっしょ？」と、ふにゃっと微笑む。
「冷たい」
「酔い覚まししな」
「ありがとう」
「……で、なにがあったの？ 俺で良いなら訊くよ」
ふわっと夜風に髪が遊ばれて視線の先に居る佐久間君が見えにくい。それが嫌で髪を押さえていれば、「大丈夫？」と心配されてしまう。泣いてるとこ見せちゃったもんなぁ。
「大丈夫。……今日ね、例の元彼の……結婚式だったの」
「へえ……そうなんだ」
「同じ部署だし、顔出さないわけにもいかなくて。でもやっぱり行かなきゃ良かったなぁって……っ、」
あ、また涙出そう。
「違うよ。それ行って良かったんだよ」
「……？」
「行けばちゃんと現実受け入れるでしょ。その目で見て感じた事が全てだよ。そんなに牧さんの事傷付けた奴のこと、これで完全に吹っ切れるでしょ」
「完全に……」
「うん。そうやって泣くってことは、まだ少しでも気持ちがあるんだよ。だから傷つく。……今日で終わりにしな」
そうかもしれない。もう忘れたと言ってても、何処かで何かを期待していたのかも。私を振ったことを少しは後悔してるんじゃないかとか、そんな未練がましいことを心の奥底で思っていたのかもしれない。佐久間君はそれを見抜いてたんだ。
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ゆきんこ(プロフ) - にかさん» コメントありがとうございます😊 私も夢小説は家で読むのがいいと思います🤭 楽しんでもらえたようで良かったです。💗の💗はもう聞いたら腹筋以外の想像してしまうので私は重症です😂 最後までありがとうございました！ (11月6日 15時) (
レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます😊 ぎゅんぎゅんしてもらえて嬉しいです🤭 ゆゆさんのお時間ある時にまた読んでもらえたら幸いです😌 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - いくさん» コメントありがとうございます😊 猫ちゃん目線は私が絶対書きたかったものなので楽しんでもらえて良かったです😊ありがとうございました！ (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» そして桜短冊さんの気持ちとても伝わっております😌ありがとうございます😊 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» 桜短冊さん、番外編までお読み下さりありがとうございました😊 ページ数の都合でかなり簡単に書いた番外編でしたが楽しんでもらえて嬉しいです！ 猫ちゃん達の目線は番外編書く前から書きたいと思ってたんです。書けて良かったです🤭 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2023年7月11日 22時
