＿＿ ページ28
「泣かして、ごめん」
私の手に重なるように佐久間くんの手が触れて、やっと目と目が合った。そしたら隠そうとしていた本音が溢れてくる。
「佐久間くんを支えてくれる人が居るなら良いって思うのに……でもそれが自分以外の人なんだって知った時……っここがザワザワして……苦しくてっ、嫌だって……彼女にめちゃくちゃ嫉妬したっ……」
「…………」
「でもそんな事より佐久間くんが大丈夫かなって心配でっ……返信くれないし、今日だってあんな事あって……大丈夫かなって……もしこのまま佐久間くんに会えなくなったらって、お願い居なくならないでね。私、ずっと応援するよ、嫌いにならないよ……っ」
ギュッと抱きしめられた。
佐久間くんの腕の中でボロボロと涙が溢れる。
「信じて。あれ本当のことなんて書いてないから。唯一あるとしたら幼なじみってとこだけ。数年ぶりに会いに来て好き勝手言って写真撮られた。消せって言って消させたつもりだったけどどっかに保存してたみたいで」
「……そ、そうなんだ？ そっか、」
「俺ねずっと引き摺ってたんよアイツのこと。でもやっと忘れて前に進めるって思ってたらこれだから……ほんと嫌になんね」
私を抱く力が強くなって、ウッと息を詰めるとすぐに緩くなった。ゆっくりと離れて行く温もりが愛しい。ああ、やっぱり私、佐久間くんが好きなんだなと自覚した。なのに話は良からぬ方向へ進んでいく。
「なんかさ、疲れちゃった」
「え？」
「色々どうでも良くなってきたというか」
「佐久間くん、」
「アイドルは天職……そう思ったけど、完璧なんて俺にはなれない。無理なものは無理って諦めるのも良いじゃんって俺は思う。だからなるようになれっていうか、今の流れに身を任せるしかねぇのかなって」
それがどう意味するのか理解できなくて戸惑う私。
ポンっとさり気なく彼は私の頭を撫でていく。
「もう会うのはやめよう。俺のことは忘れて」
「え、なんで……」
「言ったでしょ。疲れたんだよ。どちらも得ようとすると上手くいかないんだ。俺はアイドルの俺を取ることにした、牧さんもその方が良いんでしょ」
”アイドルの俺”、それって遠回しに佐久間くんは恋愛をしないって言ってる？
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ゆきんこ(プロフ) - にかさん» コメントありがとうございます😊 私も夢小説は家で読むのがいいと思います🤭 楽しんでもらえたようで良かったです。💗の💗はもう聞いたら腹筋以外の想像してしまうので私は重症です😂 最後までありがとうございました！ (11月6日 15時) (
レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます😊 ぎゅんぎゅんしてもらえて嬉しいです🤭 ゆゆさんのお時間ある時にまた読んでもらえたら幸いです😌 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - いくさん» コメントありがとうございます😊 猫ちゃん目線は私が絶対書きたかったものなので楽しんでもらえて良かったです😊ありがとうございました！ (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» そして桜短冊さんの気持ちとても伝わっております😌ありがとうございます😊 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» 桜短冊さん、番外編までお読み下さりありがとうございました😊 ページ数の都合でかなり簡単に書いた番外編でしたが楽しんでもらえて嬉しいです！ 猫ちゃん達の目線は番外編書く前から書きたいと思ってたんです。書けて良かったです🤭 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2023年7月11日 22時
