＿＿ ページ14
本当は何してに来たのか確認することもなくアイスを食べる深澤君の隣で私はお弁当を食べる。
「良い顔してんな」
「え？」
どこが？ 汗でメイクはよれちゃってるけど。
「佐久間と良い感じなんでしょ？」
「え、いや、良い感じ？ うーん、でも最近は佐久間君とキャッチボールがちゃんと出来て嬉しいです」
「それができてんなら上出来。君らが幸せなら俺も嬉しいよ」
サクッと最後の一口を食べ終わり綺麗な指に棒を挟んでベンチに手を付いた。
暑いのに深澤君は涼しげで、どこか儚い。眼鏡の奥の瞳はスーッと細められて遠くを見詰めた。
「深澤君、」
「なぁにー？」
「なにかあるなら訊きますよ。私で良ければ」
「…………」
切れ長の目が私を捉えて考えてるのか視線が泳ぐ。でもゆっくりと閉じて、また開いた瞳は私越しに他の誰かを見ているようだった。
「俺の事はいいのよ。Aちゃん、」
「？」
ぽふ、と頭に乗せられた手が優しく撫でる。
「あいつの事よろしくね。あとAちゃんも幸せになんな」
「……深澤くん、」
「あー、そろそろ行こっかなぁ。この先に電気屋さんあんじゃん。そこで康二と待ち合わせなんだよね」
「そうだったんだ。じゃあ、ほんとたまたま、」
「言ったじゃん、たまたまよって (笑)」
立ち上がりゴミ箱にアイスの棒を捨て振り返ると、ヒラヒラと手を振ってくる。
「そんじゃあまたね。次会うなら良い報告訊かせてよ」
「？」
首を傾げる私をクスッと笑ってアイドルは去って行った。一般人の中に紛れ込む姿を見て思うのは、今まで意識していなかったから分からなかっただけで案外普通に生活しているんだってこと。
「ていうか本当に何しにきたんだろう。……て、急がなきゃ！！」
メイク直す時間もなくなる！！ と、残りを急いで食べた。
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ゆきんこ(プロフ) - にかさん» コメントありがとうございます😊 私も夢小説は家で読むのがいいと思います🤭 楽しんでもらえたようで良かったです。💗の💗はもう聞いたら腹筋以外の想像してしまうので私は重症です😂 最後までありがとうございました！ (11月6日 15時) (
レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます😊 ぎゅんぎゅんしてもらえて嬉しいです🤭 ゆゆさんのお時間ある時にまた読んでもらえたら幸いです😌 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - いくさん» コメントありがとうございます😊 猫ちゃん目線は私が絶対書きたかったものなので楽しんでもらえて良かったです😊ありがとうございました！ (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» そして桜短冊さんの気持ちとても伝わっております😌ありがとうございます😊 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 桜短冊さん» 桜短冊さん、番外編までお読み下さりありがとうございました😊 ページ数の都合でかなり簡単に書いた番外編でしたが楽しんでもらえて嬉しいです！ 猫ちゃん達の目線は番外編書く前から書きたいと思ってたんです。書けて良かったです🤭 (11月6日 15時) (レス) id: 3d6d572a50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2023年7月11日 22時
