な組の若頭 ｰ 2nd season ｰ ２【stxxx】

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さ「こちら、さとみ。
ただいまAと書斎付近の木の上に居る。

標的(ﾀｰｹﾞｯﾄ)を確認。どうぞ」





行動に移すのが早い、これこそ"な組"。

隣で佇むAの表情は
今にも人を殺めそう、そして冷たい顔をしていた。

スナイパーライフルを担ぐ彼女は
どうやら、殺める準備はいつでもOKらしい。


そんな彼女を横目に、
無線でジェルに話しかけた。

インカムから聞こえる、
陽気な"俺も予定位置ついたでー"の声。

今から人ひとりの命を奪うっていうのに
呑気な奴だと呆れる。



"あのなぁ〜…"と無線越しにため息を混ぜながら
ジェルに話しかけてると、

隣で険しい顔のAがピクリと動いた。





さ「A？」

『……イレギュラー発生。』

さ「は…？」





Aの見つめる方向を見ると
そこには書斎に入り込む、蒼真の姿。

なん…で……


蒼真の表情は悲しそうなのに怒ってるよう。

何が起こってるかは分からない。
が、確実にイレギュラーが発生してるのは確か。



俺は今から…蒼真の前で
標的を、こいつの父親を殺すのか……？



そんなのっ…





『さとにぃ。』

さ「ぁ…」

『あの子を助けるんでしょ。』

さ「……おう、助ける。」

『そう。…ふふ、呼ばれてるよ。さとにぃ。』

さ「え？」

『さぁ、任務開始と行きますか！』






その途端、Aは窓を突き破って
突撃してしまった。


呼ばれてる＿＿＿？




蒼真、もしかして……



俺に、助けを求めたのか＿＿＿？






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