Femme Fatale【stxxx】

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莉犬くんのお家にお邪魔しては、
何故かすとぷりの会議に参加してる私。


なーくんの提案に、
うんうんと頷くメンバーもいれば
更にプラスで提案するメンバーもいる。



彼らは、自分たちを好きでいてくれる人を
笑顔に、幸せにするために
たくさんの努力をしてるグループだ。

つらいことも、苦しいことも、
みんなで乗り越えていくような、そんな素敵なグループ。



なのにね、



こんな悪女に翻弄されてる彼らは
なんて可哀想なんだろう。

周りを見れば、私よりも可愛い女の子なんて沢山いる。

周りを見れば、私よりも気配りができる女の子なんて沢山いる。



なんで私を選んでくれるんだろう。

疑問でしかない。





な「Aちゃん、疲れちゃった？」

『え？あ、ごめん。ボーッとしてたかも。』

な「少し外の空気吸おっか」

『気遣ってくれてありがとう。』






なーくんの提案に私は同意しては、
彼と一緒に立ち上がる。

莉犬くんにベランダ行ってくるねと伝えると
快く承諾してくれた。


莉犬くんは、私となーくんの関係に
どうやら気づいていないのかもしれないね。






な「学校で疲れてるのにごめんね？」

『あぁ、会議のこと？ううん、ぜーんぜん』

な「それに、さっき嘘ついてごめんね。」

『嘘？』

な「春の無観客以来だねってくだり。
合わせてくれてありがとうね。」

『あぁ…。ふふ、気にしてないから大丈夫よ』

な「そういう周り見れてるとこ、大好きだよ。」






ベランダにかけてた私の手に
ふわりとなーくんの手が重なる。


頬を赤くして、自分の想いを口にする彼が
私には可愛く見えて仕方なかった。






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