Femme Fatale【stxxx】

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『るぅとくん今日泊まっていくよね？』

る「いいの？」





遠いところから遥々来てくれたのだ、
それに時間も時間だし
私の家でゆっくりしていけばいいと家へ招き入れる。


ここまで来るのに電車で片道3時間半だ。
さぞ疲れているだろう。





『ごめんね、お部屋狭くて』

る「全然ですよ！綺麗な部屋だね」

『本当？片付けといて良かった〜…w』

る「ねぇ、Aさん。」

『んー？なに？るぅとくん』





急に真剣な顔つきになる彼に固唾を呑む。

ふにゃふにゃな笑顔の彼が
この顔つきになる時は、
彼にとって大事なことを話す時だ。

私も正座をして、
それなりに彼に向き合う形をとる。





る「えっとね、その…僕、ずっと気持ち変わんないよ。」

『…うん』

る「あの時から気持ちは変わりません、好きです。
僕とお付き合いしてくれませんか…？」





うるうるな目で私を見つめる彼の目は
昔と全く変わらない。

それに彼は私を探し出し、迎えに来てくれた。



もう、答えは決まってるし
そろそろ私も言っていいんじゃないかな。






『ありがとう、るぅとくん』

る「…はい！」

『私も、るぅとくんが好き
こんな私だけど隣に居て大丈夫…かな？』

る「当たり前じゃないですか！
えへへ…Aちゃんと両想いになれて嬉しいです///」

『るぅとくん、可愛いね〜』








最初は、
6人の男を弄んだ悪女だったけど

やはり、私は絵本の中に出てくるお姫様だったようだ。


心を入れ替えた結果、
大好きな王子様が迎えきてくれた。




その後、
他のメンバーに会ったのだけれど
みんな変わらずで安心した。


莉犬くんところちゃんなんかは、
悔しがってたみたいだけど。

大人組の3人はどうやら、独身が楽しいんだとか。







る「僕なぜか睨まれてませんか…？」

『幸せそうだから羨ましいんじゃない？』

る「ふふ、僕は勝ち組ですね！
こんなに可愛い彼女が隣にいてくれるなんて！」

『……ばか。』









どうやら私も

幸せを築けそうな、そんな気がします。












『Femme Fatale』END






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