Femme Fatale【stxxx】

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【side Colon】





夕方頃、編集をしていると
玄関の方で物音が聞こえた。

きっと、僕の大好きな彼女が帰ってきたんだろう。


るぅとくんと莉犬くんと
ご飯を食べに行くって言ってたけど…

それにしてはなんでこの時間？


るぅとくんは作業あるって言ってたのに…
莉犬くんと居たのかな。


僕は作業部屋を出て、
彼女がいるであろうリビングに向かった。





こ「おかえり」

『ころちゃん。へへ、また来ちゃった。』






"ただいま"は、言ってくれないんだね。

君は頻繁にここに訪れ、
ご飯を食べ、お風呂に入り、睡眠をとるのに。


絶対に"ただいま"は言ってくれない。

遠回しに"一緒には絶対住まない"と言われてるみたい。




僕は、君と1分1秒でも一緒に居れるだけで
嬉しいのにな。





こ「ランチ、楽しかった？」

『うん、さすがるぅとくん。お洒落なお店知ってるよね。』

こ「そうだね…………あれ。」

『どうしたの？』






ソファーに座る彼女の横に座ると
嗅いだことの無いシャンプーの匂いがした。

朝は僕の家のシャンプーの匂いがしてたのに…



……ねぇ、嘘だよね…？Aちゃん…






こ「…ねぇ、ランチの後どこか行ったの？」

『ん？行ったよ？』

こ「さ、3人で遊んでたんだよね？」

『るぅとくんは作業あるからって途中で帰ったよ』

こ「じゃあ、莉犬くんと2人でどこ行ってたの…？」






沈黙が流れる。

僕が気にすることじゃないのは分かってる。


僕は君の彼氏でも旦那でも、
何にでもない存在だから。


でも、君はわかってるよね…？
僕の気持ち、知ってるよね……！？


なんで僕の質問に動揺してくれないの…！？

なんで焦ってくんないの！？






Aちゃんはゆっくりと口を開いた。

聞いたのは僕。



でも、聞きたくなかったよ。















『ホテル、行ってきたよ。』





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