な組の若頭 ３【stxxx】

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ぽつりぽつりと雨が降り出す。

最悪、大雨とまではいかない程度の雨。



グラウンドが濡れて、
足場が悪くなり、きっと戦闘は難しくなるだろう。

私も雨の日の戦闘は好きじゃない。





銃声や、ナイフを振る音。

その中に、
ころんとるぅちゃんの息遣いが聞こえる。

足場が悪いせいで
体力の消耗が早いのだろう。



そして、私はこの後
悲劇を目の当たりにする。



見たくもない、悲劇。







「うわ！」

「るぅとくんっ…！」








雨の音に混じって、悲鳴が聞こえた。




どさりと倒れる音。

るぅちゃんの泣き叫ぶ声。



莉犬が私の袖をきゅっと握って
目の前の光景に目を見開く。

私も同様、目を見開いた。





雨に濡れたグラウンドに
赤色の液体が混じる。




嫌だ。


夢だと言ってくれ。




悪夢だ、これは悪夢なのだ。



早く覚めてくれ。

お願い、私。



目を覚ましてくれ。






『ころ…ん……』







目の前の光景が信じられなかった。


横たわるころんを抱きしめる、るぅちゃんは
謝りながら泣いていた。







「あらら。的外れちゃった〜」






憎い声が聞こえてきた。

視界に映る忌々しい姿に
私は更に憎悪した。













「なり損ないの、る組の組長を殺りたかったのにな〜


露草の少年に当たっちゃった〜」







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