な組の若頭 ２【stxxx】

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中は薄気味悪い空間だ。

明るい時間なのに変に暗いその空間は
嫌な気配が漂っていた。




『るぅちゃん。』

「はいはい」

『二手に別れましょ。
20分後にここに集合ね。』

「了解。武器、持ってます？」

『当たり前でしょ。』

「さすが若頭だ。じゃあ、また後で。」





るぅちゃんは左へ。
私は右へゆっくり歩く。

この小さな館に迷い込んだ女の子っていう設定で
悲哀に満ちた表情で歩いてみる。


そうすれば、きっと……

きっと、近づいてくる人物がいるはず。





「あれ？お嬢さん。
こんなところで何してるの？」





ほーら。掛かった。





『あの…お姉ちゃんと来たんですけど
はぐれちゃって…一緒に探してくれませんか……？』

「わかったよ。あーあー、聞こえるか？
高校生くらいの女の子1人見つけた。
姉と遭遇次第すぐに連絡してくr...は？！」





私はすぐさま、太ももに隠しておいた拳銃を取り、
目の前の男の頭に銃口を向けた。


ちゃっちゃと任務終わらせて帰りたいの。

さとにぃの麻婆豆腐食べたいの！
お腹すいてんの！



なんてイライラしながら
私はその男から無線を取り上げた。

私はゆっくり息を吸い込み、
無線に話しかけた。





『聞こえる？すぐさま女の子を解放しなさい。
さもなければ、私、な組の若頭がこの館ごとぶっ潰すわよ。』

《あ！Aも無線GETしました？
な組の組員の僕もボコボコにしちゃいま〜す！★》

「ふざけるなぁ！！」





銃口を向けられた男がそう口にする。

誰にふざけるなって？






『ふざけてんのはおめーらだよ。』






私はそう言って、引き金を引いた。




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